不動産取得税はいつ来る?いくら払う?計算方法を分かりやすく解説!

不動産取得税は申告しないと損!いつ来る?いつ払い?計算方法は?を徹底解説

忘れたころにやってくるのが不動産取得税の納税通知書です。

いきなり届いて納税額にびっくりする方もいますが、減額申告すれば、大幅に税額を減らせますので、必ず申告しましょう。

こちらでは、不動産取得税の計算方法や軽減措置について、わかりやすく解説しています。

主な要点
  • 不動産取得税とは?いつ払うの?
  • 不動産取得税の計算式
  • 軽減措置の種類と適用要件
  • 事例を用いた不動産取得税の計算方法

不動産取得税とは

不動産取得税とは?

不動産取得税とは 『土地や家屋の不動産を取得したときに一度だけかかる税金』です。

不動産取得税は地方税で、不動産を取得した人が都道府県に納めます。

不動産取得税は確定申告が必要なのか?

「不動産取得税 確定申告」で検索される方が多いですが、不動産取得税は地方税のため、確定申告は不要です。

不動産取得で住宅ローンを利用した場合は、住宅ローン控除などの所得税控除を受けるために確定申告が必要になります。

住宅ローン控除とは

年末残高の合計金額などを基に計算した金額が所得税から控除される制度。

不動産の取得とは?

不動産の取得とは、売買だけでなく、家屋の建築、贈与なども含まれており、「有償・無償」「登記の有無」は問われません

そのため、親から土地を無償で贈与されたり、不動産を登記していなくても、取得すれば不動産取得税が課税されます。

ただし、『相続』については、相続人の意思に関係なく不動産を取得するため、不動産取得税は課税されません

課税される課税されない(非課税)
・売買
・建築(新築・増築・改築)
・贈与
・交換
など
・相続
・法人の合併または政令で定める分割による不動産
・宗教法人が専ら本来の用に供する不動産
・学校法人が直接保育または教育の用に供する不動産
など
・不動産取得税は、不動産取得時に一度だけかかる税金
・不動産取得税は、地方税で都道府県に納税
・取得は、「有償・無償」「登記の有無」を問わない
・相続の場合は、不動産取得税は課税されない

不動産取得税の免税点

不動産を売買で取得したときに不動産取得税が課せられますが、不動産の価格が免税点の額であれば、不動産取得税は課税されません

免税点とは

税法によって一定金額あるいは一定数量に満たなければ、課税対象に対して課税しないとするもの

不動産取得税の免税点
対象免税点の額
( icon-arrow-circle-down 課税標準の額
土地1つの土地につき10万円未満
建築(新築・増築・改築)による家屋1戸につき23万円未満
建築以外での売買、贈与等による家屋1戸につき12万円未満
関係法令

(不動産取得税の免税点)

第七十三条の十五の二 道府県は、不動産取得税の課税標準となるべき額が、土地の取得にあつては十万円、家屋の取得のうち建築に係るものにあつては一戸(共同住宅等にあつては、居住の用に供するために独立的に区画された一の部分をいう。以下本条において同じ。)につき二十三万円、その他のものにあつては一戸につき十二万円に満たない場合においては、不動産取得税を課することができない

( icon-external-link 地方税法第七十三条の十五の二

課税対象の土地や家屋は?

不動産取得税の課税対象(土地と家屋)

土地

課税される土地は 『全ての地目が対象』です。

地目とは

土地の用途(利用状況)によって区分したもの。
建物の敷地であれば「宅地」、農耕地であれば「田」「畑」のように20種類以上の地目がある。

家屋の敷地である「宅地」や「田」「畑」「山林」「公衆用道路」など全ての地目で、土地を取得したときに不動産取得税が課税されます。

家屋

課税される家屋には、一戸建てやマンションの住宅だけでなく、店舗や工場、倉庫などの建物も含まれます。

不動産取得税の優遇ポイント

課税対象の土地や家屋の中でも

  • 地目が「宅地」
  • 家屋が「住宅」

の不動産は、軽減措置で特に優遇されています。

軽減措置とは

税の負担を軽減する措置。
軽減する手段としては、税率を下げたり、控除額を設けるなどがある。

不動産取得税の軽減措置は、ややこしいので

  • 「宅地」の土地 > 「宅地以外」の土地
  • 「新築住宅」の家屋 > 「中古住宅」の家屋 > 「住宅以外」の家屋

の順に、税制優遇が大きいことを押さえておきましょう。

・「宅地」と「住宅」は軽減措置で特に優遇されている

いつ払うの?

不動産取得税の支払いと申告スケジュール

不動産取得税の徴収方法は 『普通徴収』です。

普通徴収とは

納税通知書を納税者に交付して、税金を徴収する方法

各都道府県の税事務所から不動産取得税の納税通知書が送られてきます。

納税通知書が送付される時期については、各都道府県ごとに若干の違いがありますが、青森県の場合は、以下のように回答されています。

  • 不動産を売買で取得した場合は、登記後おおむね3~4ヵ月後
  • 新築住宅を取得した場合は、おおむね6ヶ月~1年後

新築住宅を取得した場合は、不動産取得税の計算に固定資産税評価額が必要で、調査のうえ、固定資産税評価額が決定するため時間がかかります。

支払いの納付期日や納付方法についても、各都道府県で異なりますので、納税通知書に記載されている期日内に指定の方法で納付しましょう。

・不動産を取得してから3ヶ月~1年くらいの間に、納税通知書が届く

軽減措置を受けるには申告が必要

不動産取得税の軽減措置を受けるには、

  • 不動産取得税申告書
  • 不動産取得税減額申告書
  • ・・・

などの書類を都道府県の税事務所に提出して、申告する必要があります

一般的に、不動産を取得したときから60日以内に申告することになっていますが、不動産取得税納税通知書が届いたあとでも、すぐに減額申告すれば、軽減してくれます。

軽減措置を知らずに支払ったときでも、還付申請をすれば、払いすぎた税金を還付金として受け取ることができますので、申告していない場合は、税事務所へ相談してみましょう。

・不動産取得税の軽減措置を受けるには、減額申告書を提出する必要がある
・不動産取得税納税通知書が届いたあとでも、減額申告できる

不動産取得税の計算式

不動産取得税は、課税標準税率をかけて求められます。

不動産取得税の計算式

不動産取得税額=課税標準×税率

課税標準

不動産取得税の課税標準とは 『不動産取得税を算出する際に使用する算定基準』のことです。

例えば、所得税であれば「所得(課税標準)×税率」で求められ、ほとんどの税金は「課税標準×税率」で計算されます。

実際に売買した価格ではない

不動産取得税の課税標準

不動産を取得したときの不動産取得税の課税標準は、実際に支払った売買価格ではなく、都道府県税事務所や市町村役場に備えられている固定資産課税台帳の固定資産税評価額が適用されます。

一般的に固定資産税評価額は、土地で売買価格の70%程度、建物で50~60%程度が目安とされています。

・取得した不動産の課税標準は、実際に支払った売買価格ではない
・取得した不動産の課税標準は、固定資産課税台帳の固定資産税評価額

税率

不動産取得税の税率
不動産本則税率軽減税率
土地(すべての土地4%3%
家屋(住宅4%3%
家屋(住宅以外)4%
本則税率と軽減税率

・本則税率とは、基本となる税率(本来の税率)
・軽減税率とは、要件を満たすことで税率を軽くしたもの

不動産取得税の税率は、土地家屋ともに本則税率は4%ですが、軽減措置の要件を満たせば軽減税率3%が適用されます。( icon-arrow-circle-down 住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例

不動産取得税の計算式一覧

不動産取得税の「課税標準」と「税率」を、具体的に当てはめたものがこちらです。

不動産取得税の計算式

不動産取得税額=固定資産税評価額×4%

この基本となる計算式に、以下のような、軽減措置で税率を下げたり、控除額が設けられています

不動産取得税の計算式一覧

次は、不動産取得税の軽減措置を分かりやすく説明していきます。

不動産取得税の軽減措置

不動産取得税の軽減措置の種類

不動産取得税の軽減措置では、「課税標準」「税率」「納税額」ごとに特例が設けられています。

不動産取得税の特例
  • ①課税標準の特例
    • (1)不動産取得税の課税標準の特例(新築住宅)
    • (2)不動産取得税の課税標準の特例(中古住宅)
    • (3)宅地評価土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の特例
  • ②税率の特例
    • (1)住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例
  • ③納税額の特例
    • (1)住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額(新築住宅)
    • (2)住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額(中古住宅)

①課税標準の特例

不動産取得税の「課税標準の特例」は、以下の3つです。(厳密には、(1)(2)は新築・中古で分けているだけで同じ特例)

  • (1)不動産取得税の課税標準の特例(新築住宅)
  • (2)不動産取得税の課税標準の特例(中古住宅)
  • (3)宅地評価土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の特例

(1)不動産取得税の課税標準の特例(新築住宅)

特例の適用要件課税標準から控除される額
(一戸につき)
不動産床面積期日
新築・増築・改築の住宅
(新築住宅購入も含む)
床面積が50㎡以上240㎡以下
(戸建以外の貸家住宅は一戸当たり40㎡以上240㎡以下)
1,200万円
新築の長期優良住宅2021年(令和3年)3月31日までに取得1,300万円

こちらは 『住宅の建築をした場合に、一戸につき課税標準から1,200万円(1,300万円)を控除』する特例です。

不動産取得税額=(課税標準-1,200万円)×税率

具体的に「住宅の建築をした場合」とは、

  • 建売住宅を購入
  • 注文住宅を建築
  • 新築分譲マンションを購入
  • 新築マンション1棟を購入
  • マンションを建築

などが該当します。

特例では一戸につき控除されますので、賃貸用マンション(総戸数8戸)を建築した場合は

不動産取得税額=(課税標準-(1,200万円×8戸))×税率

で計算されます。

更に、新築の長期優良住宅の場合は、控除額が100万円上乗せされて、1,300万円の控除が受けられます。

不動産取得税額=(課税標準-1,300万円)×税率
長期優良住宅とは

長期にわたり良好な状態で使用するためのにいくつかの条件を満たした住宅のこと。
長期優良住宅として認定してもらうには、着工前に申請が必要となる。


特例を受けるための要件

不動産取得税の課税標準の特例(新築住宅)の軽減措置適用要件

こちらの特例を受けるには、以下の「床面積」の要件を満たす必要があります。

床面積下限床面積
上限
戸建の住宅戸建以外の住宅
(マンションやアパートなど)
貸家以外50㎡以上50㎡以上240㎡以下
貸家50㎡以上40㎡以上240㎡以下

床面積の要件は 『床面積が50㎡以上240㎡以下(戸建以外の貸家住宅は一戸当たり40㎡以上240㎡以下)』であることです。

マンションの床面積の範囲については、専有面積に「共用部分を持ち分に応じて按分した面積」が加算されます。

マンションの床面積

マンションの床面積=専有面積+共用面積(持ち分に応じて按分した面積)

専有面積と共用面積とは

専有面積とは、所有者個人が所有する専有部分の面積(区切られた室内部分)。
共用面積とは、マンションの所有者全員で共有する部分の面積(廊下、エレベータなど)。

この床面積の要件を満たした新築未使用住宅を「特例適用住宅」と言います。

「 icon-arrow-circle-down 納税額の特例」では、「特例適用住宅」が要件の1つになっていますので、覚えておきましょう。

それともう1つ、「新築の長期期優良住宅」の場合は、「期日」の要件も満たす必要があります。

「期日」の要件
  • 2021年(令和3年)3月31日まで新築の長期優良住宅を取得すること

一般の新築住宅は、「期日」の要件がありませんので、「新築の長期優良住宅」を取得するときだけ、期日に気をつけましょう


関係法令

【特例】

(不動産取得税の課税標準の特例)

第七十三条の十四 住宅の建築(新築された住宅でまだ人の居住の用に供されたことのないものの購入を含むものとし、政令で定めるものに限る。)をした場合における当該住宅の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の算定については、一戸(共同住宅、寄宿舎その他これらに類する多数の人の居住の用に供する住宅(以下不動産取得税において「共同住宅等」という。)にあつては、居住の用に供するために独立的に区画された一の部分で政令で定めるもの)について千二百万円を価格から控除するものとする。

( icon-external-link 地方税法第七十三条の十四

(不動産取得税の課税標準の特例)

 長期優良住宅の普及の促進に関する法律(平成二十年法律第八十七号)第十条第二号に規定する認定長期優良住宅である住宅の新築を平成三十二年三月三十一日までにした場合における第七十三条の十四第一項の規定の適用については、同項中「住宅の建築」とあるのは「長期優良住宅の普及の促進に関する法律(平成二十年法律第八十七号)第十条第二号に規定する認定長期優良住宅である住宅の新築」と、「については」とあるのは「については、当該取得が平成三十二年三月三十一日までに行われたときに限り」と、「千二百万円」とあるのは「千三百万円」とする。

(地方税法附則第十一条の9)

【特例の要件】

(法第七十三条の十四第一項の住宅の建築)

第三十七条の十六 法第七十三条の十四第一項に規定する住宅の建築で政令で定めるものは、次の各号に掲げる住宅の建築の区分に応じ、当該各号に定める住宅の建築とする。
 共同住宅等(法第七十三条の十四第一項に規定する共同住宅等をいう。次号、第三十九条の二の四第一項及び第三十九条の三において同じ。)以外の住宅の建築(新築された住宅でまだ人の居住の用に供されたことのないものの購入を含む。以下この条及び第三十九条の三において同じ。) 当該建築に係る住宅(当該建築が住宅と一構となるべき住宅の新築である場合にあつては一構をなすこれらの住宅とし、当該建築が住宅の増築又は改築である場合にあつては当該増築又は改築がされた後の住宅とする。以下次条までにおいて同じ。)の床面積(区分所有される住宅にあつては、居住の用に供する専有部分の床面積とし、当該専有部分の属する建物に共用部分があるときは、これを共用すべき各区分所有者の専有部分の床面積の割合により当該共用部分の床面積を按分して得た面積を当該専有部分の床面積に算入するものとする。第三十七条の十八第一項及び第三十九条の二の四第一項第一号において同じ。)が五十平方メートル(当該専有部分が貸家の用に供されるものである場合にあつては、四十平方メートル)以上二百四十平方メートル以下の住宅の建築

二 共同住宅等の住宅の建築 当該建築に係る住宅の居住の用に供するために独立的に区画された一の部分のいずれかの床面積(当該住宅に共同の用に供される部分(当該住宅が区分所有される住宅である場合には、当該住宅に係る共用部分を含む。)があるときは、これを共用すべき独立的に区画された各部分の床面積の割合により当該共同の用に供される部分の床面積を配分して、それぞれその各部分の床面積に算入するものとする。次条及び第三十九条の二の四第一項第二号において同じ。)が、五十平方メートル(当該独立的に区画された一の部分が貸家の用に供されるものである場合にあつては、四十平方メートル)以上二百四十平方メートル以下の住宅の建築

( icon-external-link 地方税法施行令第三十七条の十六

(法第七十三条の十四第一項の居住の用に供するために独立的に区画された一の部分)

第三十七条の十七 法第七十三条の十四第一項に規定する居住の用に供するために独立的に区画された一の部分で政令で定めるものは、当該建築に係る住宅の居住の用に供するために独立的に区画された一の部分でその床面積五十平方メートル(当該独立的に区画された一の部分が貸家の用に供されるものである場合にあつては、四十平方メートル)以上二百四十平方メートル以下のものとする。

( icon-external-link 地方税法施行令第三十七条の十七

(2)不動産取得税の課税標準の特例(中古住宅)

特例の適用要件新築年月日課税標準から控除される額
(一戸につき)
不動産床面積
個人が自己の居住の用に供する耐震基準適合既存住宅床面積が50㎡以上240㎡以下昭和57年1月1日~昭和60年6月30日420万円
建物昭和60年7月1日~平成元年3月31日450万円
以下の①~③のいずれかに該当すること

①昭和57年1月1日以後に新築されたもの
②新耐震基準に適合していると証明されたもの
③新耐震基準に満たしていない住宅で、取得から6ヶ月以内に耐震改修を行い、新耐震基準に適合していると証明されたもの

平成元年4月1日~平成9年3月31日1,000万円
平成9年4月1日~1,200万円

※控除額は、各都道府県によって若干の違いがある

こちらは 『個人が自己の居住の用に供する耐震基準適合既存住宅を取得した場合に、一戸につき課税標準から新築時の特例控除額を控除』する特例です。

不動産取得税額=(課税標準-(420万円~1,200万円))×税率

個人が自己の居住の用に供する」住宅とは、

  • 個人が自分が住むための居住用として取得した中古住宅

のことです。

「 icon-arrow-circle-up (1)不動産取得税の課税標準の特例(新築住宅)」では、個人でも法人でも適用されますが、中古住宅を取得する場合は、法人は適用されず、個人のみ対象です

一戸につき課税標準から新築時の特例控除額を控除」とは、

  • 中古住宅が新築された年度の、決められた控除額を差し引く

ことです。

年度ごとに決められた控除額一覧(大阪府の場合)
新築年月日課税標準から控除される額(一戸につき)
昭和57年1月1日~昭和60年6月30日420万円
昭和60年7月1日~平成元年3月31日450万円
平成元年4月1日~平成9年3月31日1,000万円
平成9年4月1日~1,200万円

このように各年度ごとに決められた控除額があるので、中古住宅を取得したときは、中古住宅が新築された年度の決められた控除額を差し引くことになります。

具体的には、昭和61年1月1日に新築された中古住宅を購入すると

不動産取得税額=(課税標準-450万円)×税率

平成8年9月1日に新築された中古住宅を購入すると

不動産取得税額=(課税標準-1,000万円)×税率

のような控除額になります。

なお、年度ごとの控除額は、各都道府県によって若干の違いがあります

例えば、東京都の控除額はこのように設定されています。

年度ごとに決められた控除額一覧(東京都の場合)
新築年月日課税標準から控除される額(一戸につき)
昭和29年7月1日~昭和38年12月31日100万円
昭和39年1月1日~昭和47年12月31日1500万円
昭和48年1月1日~昭和50年12月31日230万円
昭和51年1月1日~昭和56年6月30日350万円
昭和56年7月1日~昭和60年6月30日420万円
昭和60年7月1日~平成元年3月31日450万円
平成元年4月1日~平成9年3月31日1,000万円
平成9年4月1日~1,200万円

大阪府は「昭和57年7月1日」からですが、東京都は「昭和56年1月1日」となっています。

このように都道府県ごとに若干の違いがありますので、詳しい控除額については、取得した不動産がある都道府県の税事務所へ問い合わせましょう。


特例を受けるための要件

不動産取得税の課税標準の特例(中古住宅)の軽減措置適用要件
こちらの特例を受けるには、「床面積」と「建物」の2つの要件があります。

まず、「床面積」の要件は 『床面積が50㎡以上240㎡以下』であることです。

もう1つの「建物」の要件は 『以下の①~③のいずれかに該当する』ことです。

  • ①昭和57年1月1日以後に新築されたもの
  • ②新耐震基準に適合していると証明されたもの
  • ③新耐震基準に満たしていない住宅で、取得から6ヶ月以内に耐震改修を行い、新耐震基準に適合していると証明されたもの

関係法令

【特例】

(不動産取得税の課税標準の特例)

 個人が自己の居住の用に供する耐震基準適合既存住宅(既存住宅(新築された住宅でまだ人の居住の用に供されたことのないもの以外の住宅で政令で定めるものをいう。第七十三条の二十四第三項において同じ。)のうち地震に対する安全性に係る基準として政令で定める基準(第七十三条の二十七の二第一項において「耐震基準」という。)に適合するものとして政令で定めるものをいう。第七十三条の二十四第二項及び第三項において同じ。)を取得した場合における当該住宅の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の算定については、一戸について、当該住宅が新築された時において施行されていた地方税法第七十三条の十四第一項の規定により控除するものとされていた額を価格から控除するものとする。

( icon-external-link 地方税法第七十三条の十四第三項

(耐震基準不適合既存住宅の取得に対する不動産取得税の減額等)

第七十三条の二十七の二 道府県は、個人が耐震基準不適合既存住宅を取得した場合において、当該個人が、当該耐震基準不適合既存住宅を取得した日から六月以内に、当該耐震基準不適合既存住宅に耐震改修(建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成七年法律第百二十三号)第二条第二項に規定する耐震改修をいい、一部の除却及び敷地の整備を除く。)を行い、当該住宅が耐震基準に適合することにつき総務省令で定めるところにより証明を受け、かつ、当該住宅をその者の居住の用に供したときは、当該耐震基準不適合既存住宅の取得に対して課する不動産取得税については、当該税額から当該耐震基準不適合既存住宅が新築された時において施行されていた地方税法第七十三条の十四第一項の規定により控除するものとされていた額に税率を乗じて得た額を減額するものとする。

( icon-external-link 地方税法第七十三条の二十七の二第一項

【特例の要件】

(法第七十三条の十四第三項の住宅等)

第三十七条の十八 法第七十三条の十四第三項に規定する新築された住宅でまだ人の居住の用に供されたことのないもの以外の住宅で政令で定めるものは、新築された住宅でまだ人の居住の用に供されたことのないもの以外の住宅のうちその床面積が五十平方メートル以上二百四十平方メートル以下のものとする。

2 法第七十三条の十四第三項に規定する地震に対する安全性に係る基準として政令で定める基準は、建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第三章及び第五章の四に規定する基準又は国土交通大臣が総務大臣と協議して定める地震に対する安全性に係る基準とする。

3 法第七十三条の十四第三項に規定する既存住宅のうち耐震基準に適合するものとして政令で定めるものは、既存住宅のうち次の各号に掲げる要件のいずれかに該当するものとする。

一 昭和五十七年一月一日以後に新築されたものであること。
二 前項の基準に適合することにつき総務省令で定めるところにより証明がされたものであること。

( icon-external-link 地方税法施行令第三十七条の十八


新築住宅と中古住宅の特例の比較

改めて、新築住宅と中古住宅を取得するときの特例の違いをまとめるとこのようになります。

新築住宅中古住宅
一般住宅長期優良住宅
取得者個人・法人個人のみ
用途住宅用(貸家住宅も可)自己の居住用のみ
要件床面積床面積が50㎡以上240㎡以下
(戸建以外の貸家住宅は一戸当たり40㎡以上240㎡以下)
床面積が50㎡以上240㎡以下
建物以下の①~③のいずれかに該当すること

①昭和五十七年一月一日以後に新築されたもの
②新耐震基準に適合していると証明されたもの
③新耐震基準に満たしていない住宅で、取得から6ヶ月以内に耐震改修を行い、新耐震基準に適合していると証明されたもの

期日平成30年3月31日まで
控除額1,200万円1,300万円新築年月日昭和57年1月1日~昭和60年6月30日420万円
昭和60年7月1日~平成元年3月31日450万円
平成元年4月1日~平成9年3月31日1,000万円
平成9年4月1日~1,200万円

中古住宅の場合は、床面積だけでなく、建物が「新耐震基準を満たしていると証明できるか」がポイントになります。

(3)宅地評価土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の特例

特例の適用要件課税標準の額
不動産期日
宅地および宅地比準土地2021年(令和3年)3月31日までに取得土地の価格の2分の1

こちらは、土地の地目が 『宅地及び宅地比準土地の場合に、課税標準が1/2』になる特例です。

不動産取得税額=課税標準×1/2×税率
宅地比準土地とは

・宅地以外の土地で、その土地と状況が類似する他の宅地価格に比準して決定される土地のこと
・市街化区域にある農地や雑種地でも宅地として利用できる土地が該当する

不動産の対象が「宅地及び宅地比準土地」のため、「田」「畑」「山林」などの土地を取得した場合は、適用されません


特例を受けるための要件

不動産取得税の課税標準の特例(宅地および宅地比準土地)の軽減措置適用要件

こちらの特例を受けるには、以下の「期日」の要件を満たす必要があります。

「期日」の要件
  • 2021年(令和3年)3月31日まで宅地及び宅地比準土地を取得すること

期日」の要件を満たしていれば

  • 宅地のみを購入
  • 新築住宅を建てるための宅地を購入
  • 建売住宅を購入(土地付き)
  • 中古住宅を購入(土地付き)
  • 倉庫を購入(土地付き)

なども該当します。


関係法令

【特例と要件】

(宅地評価土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の特例)

第十一条の五 宅地評価土地宅地及び宅地比準土地(宅地以外の土地で当該土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準となるべき価格が、当該土地とその状況が類似する宅地の不動産取得税の課税標準とされる価格に比準する価格により決定されるものをいう。)をいう。第三項において同じ。)を取得した場合における当該土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準は、第七十三条の十三第一項の規定にかかわらず、当該取得が平成十八年一月一日から平成三十三年三月三十一日までの間に行われた場合に限り、当該土地の価格の二分の一の額とする。

( icon-external-link 地方税法附則第十一条の五

②税率の特例

不動産取得税の「税率の特例」は、以下の1つです。

  • (1)住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例

(1)住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例

不動産取得税の税率
不動産本則税率軽減税率
土地(すべての土地4%3%
家屋(住宅4%3%
家屋(住宅以外)4%
特例の適用要件税率
不動産期日
住宅または土地
(店舗や事務所など住宅以外の家屋は含まない)
2021年(令和3年)3月31日までに取得3%

こちらは、「 icon-arrow-circle-up 不動産取得税の税率」でも説明しましたが 『住宅または土地を取得した場合に、税率が3%』になる特例です。

不動産取得税額=課税標準×3%

対象となる不動産は「住宅または土地」のため、

  • 店舗
  • 事務所
  • 工場
  • 倉庫

など、住宅以外の家屋は含まれません


特例を受けるための要件

不動産取得税の税率の特例の軽減措置適用要件

こちらの特例を受けるには、以下の「期日」の要件を満たす必要があります。

「期日」の要件
  • 2021年(令和3年)3月31日まで住宅または土地を取得すること

関係法令

【特例と要件】

(住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例)

第十一条の二 平成十八年四月一日から平成三十三年三月三十一日までの間住宅又は土地の取得が行われた場合における不動産取得税の標準税率は、第七十三条の十五の規定にかかわらず、百分の三とする。

(地方税法附則第十一条の二)

③納税額の特例

不動産取得税の「納税額の特例」は、以下の2つです。(厳密には、(1)(2)は新築・中古で分けているだけで同じ特例)

  • (1)住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額(新築住宅)
  • (2)住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額(中古住宅)

(1)住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額(新築住宅)

納税額から控除される額(一戸につき)
A・Bのうち、多い金額を納税額から控除する

A. 4万5000円(150万円×3%)
B. 土地1㎡当たりの固定資産評価額×1/2×住宅の床面積×2(200㎡が限度)×3%

特例の適用要件
不動産住宅の床面積
特例適用住宅を新築した土地床面積が50㎡以上240㎡以下
(戸建以外の貸家住宅は一戸当たり40㎡以上240㎡以下)
土地と住宅の取得時期パターン内容
土地と住宅を同時に取得未使用住宅を築1年以内に取得した場合
土地を住宅より先に取得土地を取得した日から3年以内(やむを得ない事情がある場合は4年)[2021年(令和3年)3月31日までの特例]に住宅が新築された場合
土地を住宅より後に取得土地を借りるなどして住宅を新築した取得者が、築1年以内に該当する土地を取得する場合

こちらは 『特例適用住宅を新築した土地を取得した場合に、A・Bのうち多い金額を納税額から控除』する特例です。

不動産取得税額=課税標準×税率-控除額(A・Bのうち多い金額)

特例適用住宅を新築した土地を取得した場合」には、

  • 土地と住宅を同時に取得(建売住宅)
  • 土地を住宅より先に取得(注文住宅)
  • 土地を住宅より後に取得(借地に新築など)

の3つのパターンがあります。

それぞれに、「取得時期」の要件が設けられており、要件を満たすと納税額から控除されます。

特例適用住宅」とは、「 icon-arrow-circle-up 不動産取得税の課税標準の特例(新築住宅)」でも説明したように

  • 床面積が50㎡以上240㎡以下(戸建以外の貸家住宅は一戸当たり40㎡以上240㎡以下)

の「床面積」要件を満たした新築未使用住宅のことです。

「納税額の特例」は、土地に対しての特例ですが、特例適用住宅でない住宅を取得した場合は、適用されません

「A・Bのうち、多い控除額」のA・Bは、

  • A. 4万5000円(150万円×3%)
    B. 土地1㎡当たりの固定資産評価額×1/2×住宅の床面積×2(200㎡が限度)×3%

です。

Aの控除額を厳密に言えば、「税額から百五十万円に税率(特例で3%)を乗じて得た額を減額する」ものとされています。

Aの控除額=150万円×3%=45,000円

Bの控除額は、取得した

  • 土地の敷地面積
  • 土地の固定資産税評価額
  • 住宅の床面積(延床面積)

から求められます。

延床面積とは

建物の各階の床面積を合計した面積。
1階:60㎡ 2階:50㎡
延床面積:60㎡+50㎡=110㎡

建売住宅を取得したときの条件
項目内容
土地の敷地面積110㎡
土地の固定資産税評価額1200万円
住宅の延床面積98㎡

例えば、こちらの条件でBの控除額を算出するとこのようになります。

Bの控除額=(1200万円/110㎡)×1/2×(98㎡×2)×3%=320,727円

よって、Aの45,000円よりBの控除額が多いので、納税額からBの金額が控除されます。


特例を受けるための要件

不動産取得税の納税額の特例(新築住宅)の軽減措置適用要件

こちらの特例を受けるには、以下の「土地と住宅の取得時期」の要件のいずれかを満たす必要があります。

土地と住宅の取得時期
パターン要件内容
土地と建物を同時に取得未使用住宅を築1年以内に取得した場合
土地を住宅より先に取得土地を取得した日から3年以内(やむを得ない事情がある場合は4年)[2021年(令和3年)3月31日までの特例]に住宅を新築し、新築されるまで土地を所有していた場合
土地を住宅より後に取得土地を借りるなどして住宅を新築した取得者が築1年以内に該当する土地を取得する場合

「土地を住宅より先に取得した場合」は、本来、土地を取得した日から2年以内と定められていますが、特例により2021年(令和3年)3月31日までに取得した場合は、「3年以内」となります。


関係法令

【特例と要件】

(住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額)

第七十三条の二十四 道府県は、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該土地の取得に対して課する不動産取得税については、当該税額から百五十万円当該土地に係る不動産取得税の課税標準となるべき価格を当該土地の面積の平方メートルで表した数値で除して得た額に当該土地の上に新築した住宅(政令で定める住宅に限る。以下この条において「特例適用住宅」という。)一戸(共同住宅等にあつては、居住の用に供するために独立的に区画された一の部分で政令で定めるもの)についてその床面積の二倍の面積の平方メートルで表した数値(当該数値が二百を超える場合には、二百とする。)を乗じて得た金額が百五十万円を超えるときは、当該乗じて得た金額に税率を乗じて得た額を減額するものとする。

一 土地を取得した日から二年以内に当該土地の上に特例適用住宅が新築された場合当該取得をした者(以下この号において「取得者」という。)が当該土地を当該特例適用住宅の新築の時まで引き続き所有している場合又は当該特例適用住宅の新築が当該取得者から当該土地を取得した者により行われる場合に限る。)
二 土地を取得した者が当該土地を取得した日前一年の期間内に当該土地の上に特例適用住宅を新築していた場合
三 新築された特例適用住宅でまだ人の居住の用に供されたことのないもの及び当該特例適用住宅の用に供する土地を当該特例適用住宅が新築された日から一年以内に取得した場合

( icon-external-link 地方税法第七十三条の二十四第一項

↓土地を住宅より先に取得した場合の特例

(不動産取得税の新築家屋の取得の日等に係る特例)

 土地が取得され、かつ、当該土地の上に第七十三条の二十四第一項に規定する特例適用住宅が新築された場合における同項及び第七十三条の二十五第一項の規定の適用については、当該土地の取得が平成十六年四月一日から平成三十二年三月三十一日までの間に行われたときに限り、第七十三条の二十四第一項第一号中「二年」とあるのは「三年(同日から三年以内に特例適用住宅が新築されることが困難である場合として政令で定める場合には、四年)」と、第七十三条の二十五第一項中「二年」とあるのは「三年(同号に規定する政令で定める場合には、四年)」とする。

(地方税法附則第十条の二の2)

↓Aの計算式の税率特例

(住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例)

第十一条の二 平成十八年四月一日から平成三十三年三月三十一日までの間に住宅又は土地の取得が行われた場合における不動産取得税の標準税率は、第七十三条の十五の規定にかかわらず、百分の三とする。

 前項に規定する住宅又は土地の取得が第七十三条の二十四第一項から第三項まで、第七十三条の二十七の二第一項、第七十三条の二十七の三第一項又は附則第十一条の四第一項、第四項若しくは第六項の規定に該当する場合におけるこれらの規定の適用については、これらの規定中「税率」とあるのは、「当該税額の算定に用いられた税率」とする。

(地方税法附則第十一条の二の2)

↓Bの計算式の会税標準特例

(宅地評価土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の特例)

第十一条の五 宅地評価土地宅地及び宅地比準土地(宅地以外の土地で当該土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準となるべき価格が、当該土地とその状況が類似する宅地の不動産取得税の課税標準とされる価格に比準する価格により決定されるものをいう。)をいう。第三項において同じ。)を取得した場合における当該土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準は、第七十三条の十三第一項の規定にかかわらず、当該取得が平成十八年一月一日から平成三十三年三月三十一日までの間に行われた場合に限り、当該土地の価格の二分の一の額とする。

( icon-external-link 地方税法附則第十一条の五

(2)住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額(中古住宅)

納税額から控除される額(一戸につき)
A・Bのうち、多い金額を納税額から控除する

A. 4万5000円(150万円×3%)
B. 土地1㎡当たりの固定資産評価額×1/2×住宅の床面積×2(200㎡が限度)×3%

特例の適用要件
不動産住宅の床面積
自己居住用の耐震基準適合既存住宅を取得した土地床面積が50㎡以上240㎡以下
建物
以下の①~③のいずれかに該当すること

①昭和57年1月1日以後に新築されたもの
②新耐震基準に適合していると証明されたもの
③新耐震基準に満たしていない住宅で、取得から6ヶ月以内に耐震改修を行い、新耐震基準に適合していると証明されたもの

土地と住宅の取得時期パターン内容
土地を住宅より先に取得土地を取得した日から1年以内に耐震基準適合既存住宅を取得した場合
土地を住宅より後に取得借りるなどして耐震基準適合既存住宅を取得した取得者が、住宅取得後1年以内に該当する土地を取得する場合

こちらは 『自己居住用の耐震基準適合既存住宅を取得した土地を取得した場合に、A・Bのうち多い控除額を納税額から控除』する特例です。

不動産取得税額=課税標準×税率-控除額(A・Bのうち多い控除額)

自己居住用の耐震基準適合既存住宅」とは、「 icon-arrow-circle-up 不動産取得税の課税標準の特例(中古住宅)」でも説明したように

  • 床面積が50㎡以上240㎡以下
  • 以下の①~③のいずれかに該当すること
    • ①昭和57年1月1日以後に新築されたもの
    • ②新耐震基準に適合していると証明されたもの
    • ③新耐震基準に満たしていない住宅で、取得から6ヶ月以内に耐震改修を行い、新耐震基準に適合していると証明されたもの

の「床面積」と「建物」要件を満たした中古住宅のことです。

控除額の計算方法については、新築住宅と同様の計算式で求めます。


特例を受けるための要件

不動産取得税の納税額の特例(中古住宅)の軽減措置適用要件

こちらの特例を受けるには、以下の「土地と住宅の取得時期」の要件のいずれかを満たす必要があります。

土地と住宅の取得時期
パターン要件内容
土地を住宅より先に取得土地を取得した日から1年以内に耐震基準適合既存住宅を取得した場合
土地を住宅より後に取得借りるなどして耐震基準適合既存住宅を取得した取得者が、住宅取得後1年以内に該当する土地を取得する場合

基本的には、土地を取得した日の前後1年の間に、新耐震基準に適合している中古住宅を取得すれば、適用されます。


関係法令

【特例と要件】

(住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額)

 道府県は、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該土地の取得に対して課する不動産取得税については、当該税額から百五十万円当該土地に係る不動産取得税の課税標準となるべき価格を当該土地の面積の平方メートルで表した数値で除して得た額に当該土地の上にある耐震基準適合既存住宅等(耐震基準適合既存住宅及び新築された特例適用住宅でまだ人の居住の用に供されたことのないもののうち当該特例適用住宅に係る土地について前項の規定の適用を受けるもの以外のものをいう。以下この項において同じ。)一戸についてその床面積の二倍の面積の平方メートルで表した数値(当該数値が二百を超える場合には、二百とする。)を乗じて得た金額が百五十万円を超えるときは、当該乗じて得た金額に税率を乗じて得た額を減額するものとする。

一 土地を取得した者が当該土地を取得した日から一年以内に当該土地の上にある自己の居住の用に供する耐震基準適合既存住宅等を取得した場合
二 土地を取得した者が当該土地を取得した日前一年の期間内に当該土地の上にある自己の居住の用に供する耐震基準適合既存住宅等を取得していた場合

 道府県は、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該土地の取得に対して課する不動産取得税については、当該税額から百五十万円当該土地に係る不動産取得税の課税標準となるべき価格を当該土地の面積の平方メートルで表した数値で除して得た額に当該土地の上にある耐震基準不適合既存住宅(既存住宅のうち耐震基準適合既存住宅以外のものをいう。以下この条から第七十三条の二十七の二までにおいて同じ。)一戸についてその床面積の二倍の面積の平方メートルで表した数値(当該数値が二百を超える場合には、二百とする。)を乗じて得た金額が百五十万円を超えるときは、当該乗じて得た金額に税率を乗じて得た額を減額するものとする。

一 土地を取得した者が当該土地を取得した日から一年以内に当該土地の上にある耐震基準不適合既存住宅を取得した場合(当該耐震基準不適合既存住宅の取得が第七十三条の二十七の二第一項の規定に該当する場合に限る。)
二 土地を取得した者が当該土地を取得した日前一年の期間内に当該土地の上にある耐震基準不適合既存住宅を取得していた場合(当該耐震基準不適合既存住宅の取得が第七十三条の二十七の二第一項の規定に該当する場合に限る。)

( icon-external-link 地方税法第七十三条の二十四第二項、第三項項

icon-arrow-circle-up (住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例)と(宅地評価土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の特例)も含む


新築住宅と中古住宅の土地の特例の比較

改めて、新築住宅と中古住宅の土地を取得するときの特例の違いをまとめるとこのようになります。

新築住宅の土地中古住宅の土地
取得者個人・法人個人のみ
不動産新築した特例適用住宅自己居住用の耐震基準適合既存住宅
要件床面積床面積が50㎡以上240㎡以下
(戸建以外の貸家住宅は一戸当たり40㎡以上240㎡以下)
床面積が50㎡以上240㎡以下
建物以下の①~③のいずれかに該当すること

①昭和五十七年一月一日以後に新築されたもの
②新耐震基準に適合していると証明されたもの
③新耐震基準に満たしていない住宅で、取得から6ヶ月以内に耐震改修を行い、新耐震基準に適合していると証明されたもの

土地と住宅の取得時期以下のいずれかに該当すること以下のいずれかに該当すること
未使用住宅を築1年以内に取得した場合土地を取得した日から1年以内に耐震基準適合既存住宅を取得した場合
土地を取得した日から3年以内(やむを得ない事情がある場合は4年)[2021年(令和3年)3月31日までの特例]に住宅を新築し、新築されるまで土地を所有していた場合借りるなどして耐震基準適合既存住宅を取得した取得者が、住宅取得後1年以内に該当する土地を取得する場合
土地を借りるなどして住宅を新築した取得者が築1年以内に該当する土地を取得する場合
控除額A・Bのうち、多い金額を納税額から控除する

A. 4万5000円(150万円×3%)
B. 土地1㎡当たりの固定資産評価額×1/2×住宅の床面積×2(200㎡が限度)×3%

こちらの特例は、「 icon-arrow-circle-up 不動産取得税の課税標準の特例」に、プラスで「土地と住宅の取得時期」の要件がついてくるのがポイントになります。

不動産取得税の計算方法

不動産取得税の軽減措置について理解したところで、実際に以下の2つのケースで不動産取得税の計算方法を分かりやすく説明しています。

  • ①新築住宅を取得したとき
  • ②中古住宅を取得したとき

①新築住宅を取得したとき

まず、以下の条件で建売住宅の新築物件を購入したときの不動産取得税の計算方法を解説していきます。

新築住宅を取得したときの条件
項目内容項目内容
取得日2020年5月1日建物状態新築
取得者個人建物用途住宅
地目宅地延床面積144㎡
土地面積120㎡建物購入価格25,000,000円
土地購入金額15,000,000円建物の固定資産税評価額12,500,000円
土地の固定資産税評価額10,500,000円

※土地と建物は同時に取得しています。

基本となる不動産取得税の計算式は、

不動産取得税の計算式

不動産取得税額=固定資産税評価額×4%

になります。

まずは、軽減措置が適用されなかった場合の不動産取得税を計算すると以下のようになります。

不動産計算式不動産取得税
住宅12,500,000円×0.04500,000円
宅地10,500,000円×0.04420,000円
合計920,000円

減額申告しなくても自動的に適用される軽減措置もありますが、軽減措置がまったく適用されない基本となる不動産取得税は92万円となります。

軽減措置の適用可否

今回は、新築住宅を購入した事例ですので、

  • ①課税標準の特例
    • (1)不動産取得税の課税標準の特例(新築住宅)
    • (3)宅地評価土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の特例
  • ②税率の特例
    • (1)住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例
  • ③納税額の特例
    • (1)住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額(新築住宅)

の特例が対象となります。

(1)不動産取得税の課税標準の特例(新築住宅)

こちらは

  • 床面積が50㎡以上240㎡以下(戸建以外の貸家住宅は一戸当たり40㎡以上240㎡以下)

であれば、軽減措置が適用されます。

住宅の床面積は「144㎡」で範囲内ですので、適用対象です。

住宅の不動産取得税額=(課税標準-1,200万円)×4%
(3)宅地評価土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の特例

こちらは

  • 2021年(令和3年)3月31日までに取得した宅地及び宅地比準土地

であれば、軽減措置が適用されます。

取得日は2020年5月1日ですので、適用対象です。

土地の不動産取得税額=課税標準×1/2×4%
(1)住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例

こちらは

  • 2021年(令和3年)3月31日までに住宅または土地を取得

すれば、軽減措置が適用されます。

取得日は2020年5月1日ですので、適用対象です。

住宅の不動産取得税額=(課税標準-1,200万円)×3%
土地の不動産取得税額=課税標準×1/2×3%
(1)住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額(新築住宅)

こちらは

  • 床面積が50㎡以上240㎡以下(戸建以外の貸家住宅は一戸当たり40㎡以上240㎡以下)
  • 未使用住宅を築1年以内に取得

で、軽減措置が適用されます。

土地と住宅を同時に購入しているので、適用対象です。

こちらの特例はA・Bのうち、多い金額が控除額になります。

項目計算式控除額
A45,000円45,000円
B(10,500,000円/120㎡)×1/2×200㎡×3%
※床面積は144㎡×2=288㎡で200㎡を超えているため200㎡
262,500円
採用する控除額262,500円

よって、事例の住宅と土地の不動産取得税の計算式はこちらになります。

住宅の不動産取得税額=(課税標準-1,200万円)×3%
土地の不動産取得税額=課税標準×1/2×3%-262,500円

この不動産取得税の計算式で計算したものがこちらです。

不動産計算式不動産取得税
住宅(12,500,000円-12,000,000円)×0.0315,000円
宅地10,500,000円×1/2×0.03-262,500円0円
※マイナスは0円
合計15,000円

軽減措置がまったくない場合は92万円でしたが、軽減措置を受けると15,000円まで減額できます。

特に新築住宅の場合は、税制優遇が大きいので、これから新しく家を購入あるいは新築する方は、取得した際に忘れずに、減額申告をしましょう。

②中古住宅を取得したとき

次は、以下の条件で中古住宅を購入したときの不動産取得税の計算方法を解説していきます。

中古住宅を取得したときの条件
項目内容項目内容
取得日2020年5月1日新築年月日1990年5月1日
取得者個人建物状態中古
地目宅地建物用途住宅
土地面積120㎡延床面積144㎡
土地購入金額15,000,000円建物購入価格16,000,000円
土地の固定資産税評価額10,500,000円建物の固定資産税評価額8,500,000円

※土地と建物は同時に取得しています。

軽減措置の適用可否

今回は、中古住宅を購入した事例ですので、

  • ①課税標準の特例
    • (2)不動産取得税の課税標準の特例(中古住宅)
    • (3)宅地評価土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の特例
  • ②税率の特例
    • (1)住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例
  • ③納税額の特例
    • (2)住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額(中古住宅)

の特例が対象となります。

(2)不動産取得税の課税標準の特例(中古住宅)

こちらは

  • 床面積が50㎡以上240㎡以下
  • 昭和57年1月1日以後に新築されたもの

であれば、軽減措置が適用されます。

住宅の床面積は「144㎡」で、新築年月日は1990年5月1日ですので、適用対象です。

中古住宅の場合は、以下のように年度ごとに決められた控除額があります。

年度ごとに決められた控除額一覧(大阪府の場合)
新築年月日課税標準から控除される額(一戸につき)
昭和57年1月1日~昭和60年6月30日420万円
昭和60年7月1日~平成元年3月31日450万円
平成元年4月1日~平成9年3月31日1,000万円
平成9年4月1日~1,200万円

事例では、こちらの控除額をあてはめます。

住宅の不動産取得税額=(課税標準-1,000万円)×4%
年度ごとの控除額は、各都道府県によって若干の違いがありますので、中古住宅を取得した際は、必ず税事務所へ確認しましょう。
(3)宅地評価土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の特例

こちらは

  • 2021年(令和3年)3月31日までに取得した宅地及び宅地比準土地

であれば、軽減措置が適用されます。

取得日は2020年5月1日ですので、適用対象です。

土地の不動産取得税額=課税標準×1/2×4%
(1)住宅の取得及び土地の取得に対する不動産取得税の税率の特例

こちらは

  • 2021年(令和3年)3月31日までに住宅または土地を取得

すれば、軽減措置が適用されます。

取得日は2020年5月1日ですので、適用対象です。

住宅の不動産取得税額=(課税標準-1,000万円)×3%
土地の不動産取得税額=課税標準×1/2×3%
(2)住宅の用に供する土地の取得に対する不動産取得税の減額(中古住宅)

こちらは

  • 床面積が50㎡以上240㎡以下
  • 昭和57年1月1日以後に新築されたもの
  • 土地を取得した日の前後1年の間に、新耐震基準に適合している中古住宅を取得

で、軽減措置が適用されます。

土地と住宅を同時に購入しています。

さらに、新築年月日が1990年5月1日で新耐震基準に適合している中古住宅ですので、適用対象です。

こちらの特例も新築住宅同様にA・Bのうち、多い金額が控除額になります。

項目計算式控除額
A45,000円45,000円
B(10,500,000円/120㎡)×1/2×200㎡×3%
※床面積は144㎡×2=288㎡で200㎡を超えているため200㎡
262,500円
採用する控除額262,500円

よって、事例の住宅と土地の不動産取得税の計算式はこちらになります。

住宅の不動産取得税額=(課税標準-1,000万円)×3%
土地の不動産取得税額=課税標準×1/2×3%-262,500円

この不動産取得税の計算式で計算したものがこちらです。

不動産計算式不動産取得税
住宅(8,500,000円-10,000,000円)×0.030円
※マイナスは0円
宅地10,500,000円×1/2×0.03-262,500円0円
※マイナスは0円
合計0円

こちらの事例では、不動産取得税は0円となります。

まとめ

ここまで、不動産取得税の軽減措置や計算方法について、わかりやすく説明してきました。

他の税金と比べて軽減措置の種類や適用要件が多く、どれが当てはまるのか分からなくなることもあります。

不動産取得税は、納税通知書が送られて納付するものなので、計算方法を細かく理解する必要はありませんが、減額申告すれば大幅に減額されますので、不動産を取得したときは、減額申告だけはしっかりしましょう

すでに手元に納税通知書が届いている方も、税事務所へ相談すれば軽減措置が受けられる可能性もありますので、すぐに相談してください。

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