乾太くんにはいくつも種類があり、どれを選べばよいか分かりませんよね。
2023年7月には、10年ぶりにフルモデルチェンジした乾太くんも発売され、さらに種類が増えました。
型式がたくさんあってどれがどう違いのか分からないという方に、どの部分に違いがあるのか、どの種類の乾太くんを選べばいいのか選び方も含めて詳しくまとめています。
尚、購入する乾太くんの種類がほぼ決まっている方は、「乾太くんの市場価格一覧」をご確認ください。
結論
- 乾太くんの種類は、全部で12種類(ガスの種類で24種類)
- 形式の違いで分かるものは、「対象」「乾燥容量」「タイプ」「場所」「扉開閉」
- 形式の違いで分からないものは、「ガスの種類」
- 乾太くんの選び方は、「洗濯容量」「掃除のしやすさ」「機能」「ガスの種類」の順に選ぶ
乾太くんとは?
乾太くん(かんたくん)とは、リンナイが製造・販売するガス衣類乾燥機です。
他の衣類乾燥機と違う点はガスを使うという点です。
ガスの熱を利用することで、短時間で衣類を乾燥できるのが特徴の一つです。
乾太くんは、「家庭用」と「業務用」、「スタンダードタイプ」と「デラックスタイプ」、「乾燥容量」で様々な型式が用意されています。
まずは、乾太くんのすべての種類を確認しましょう。
乾太くんの全種類一覧と違うポイント
こちらが、乾太くんの全種類一覧です。
家庭用 | ||
---|---|---|
型式 | 希望小売価格(税込) | 希望小売価格(税抜) |
スタンダードタイプ3kg:RDT-31S・RDT-31SU | 120,010 | 109,100 |
スタンダードタイプ5kg:RDT-54S-SV・RDT-54SU-SV | 156,750 | 142,500 |
スタンダードタイプ8kg:RDT-80・RDT-80U | 193,490 | 175,900 |
デラックスタイプ5kg:RDT-52SA・RDT-52SA-R・RDT-52SUA・RDT-52SUA-R | 193,490 | 175,900 |
デラックスタイプ6kg:RDT-63※フルモデルチェンジ | 206,690 | 187,900 |
デラックスタイプ6kg:RDT-63T※フルモデルチェンジ | 208,890 | 189,900 |
デラックスタイプ9kg:RDT-93※フルモデルチェンジ | 241,340 | 219,400 |
デラックスタイプ9kg:RDT-93T※フルモデルチェンジ | 243,540 | 221,400 |
業務用 | ||
型式 | 希望小売価格(税込) | 希望小売価格(税抜) |
コインタイマー接続タイプ5kg:RDTC-54S・RDTC-54SU | 200,860 | 182,600 |
コインタイマー接続タイプ8kg:RDTC-80A・RDTC-80UA | 237,600 | 216,000 |
コインタイマー内蔵タイプ6kg:RDTC-60CT・RDTC-60CTU | 328,130 | 298,300 |
コインタイマー内蔵タイプ9kg:RDTC-90CT・RDTC-90CTU | 364,870 | 331,700 |
全部で12種類あり、家庭用は8種類、業務用は4種類に分けられます。
厳密にいえば、ガスの種類(プロパンガス・都市ガス)でさらに違うので、12種類×2=24種類あります。
全種類の違いを区分分けすると、以下ように分けられます。
- 対象:家庭用・業務用
- 乾燥容量:3kg・5kg・6kg・8kg・9kg
- タイプ:スタンダード・デラックス
- 場所:屋内用・屋外用
- 扉開閉:左開き・右開き
- ガスの種類:プロパンガス(LPガス)・都市ガス
家庭用と業務用の違い
まず分かりやすいところで、乾太くんには、「家庭用」と「業務用」があります。
イメージとして、業務用は家庭用に+αの機能がついていると思ってください。
乾太くんの業務用の特徴をまとめると、以下の通りです。
- 高耐久ファンベルトを採用しており、家庭用の乾太くんより約3倍の耐久性
- セルフクリーニングフィルター搭載で掃除が楽
- 冷却時間が2倍で時短
- コインタイマー機能(後付け可能)で不特定多数の利用に対応
- 価格が高い
耐久性
業務用ですので、家庭で使うよりも使用回数が多いことを想定して、耐久性のある高耐久ファンベルトが採用されています。
この高耐久ファンベルトを使うことで、家庭用の乾太くんよりも約3倍の耐久性を誇ります。
セルフクリーニングフィルター
セルフクリーニングフィルターは、フィルターに付着した糸くず・綿ぼこりを、自動でかき集めるフィルターです。
乾太くんのデメリットとしても挙げられるのが、このフィルター掃除で、セルフクリーニングフィルターはフィルター掃除の回数を低減してくれる便利なアイテムです。
冷却時間
業務用は、家庭用と比べて冷却時間が約2倍となっています。
ドラム内の温度が下がると冷却運転も早く終了するので、トータルの時間が短くなります。
トータル時間は短くなりますが、乾燥時間自体は家庭用と変わりません。
家庭用でも業務用でも、乾燥性能の違いはないということです。(リンナイ確認済)
コインタイマー
業務用は、病院や宿泊施設、寮など不特定多数の利用を想定して、コインタイマーに対応しています。
コインタイマー内蔵のものと後付け可能なタイプに分かれています。
業務用 | ||
---|---|---|
型式 | コインタイマー | |
コインタイマー接続タイプ5kg:RDTC-54S・RDTC-54SU | 接続タイプ(後付け) | |
コインタイマー接続タイプ8kg:RDTC-80A・RDTC-80UA | 接続タイプ(後付け) | |
コインタイマー内蔵タイプ6kg:RDTC-60CT・RDTC-60CTU | 内蔵タイプ | |
コインタイマー内蔵タイプ9kg:RDTC-90CT・RDTC-90CTU | 内蔵タイプ |
また、1回の稼働時間や金額を管理者が自由に設定することができます。
価格
ここまでの機能が業務用には備わっていますが、その分、価格は家庭用よりも高くなります。
耐久性や、フィルター掃除の手間の低減に魅力を感じた方は、乾太くんの業務用も候補に入れてもいいですが、コインタイマーは不要だと思うので、「コインタイマー接続タイプ」から選択しましょう。
乾燥容量は5種類
乾太くんの乾燥容量は、3kg・5kg・6kg・8kg・9kgの5種類あります。
乾燥容量は、乾いた状態の衣類の重さが基準です。
それぞれの家庭の洗濯量でどれを選ぶか決めていきますが、乾太くんには「スタンダード」と「デラックス」の2タイプがあり、適した乾燥容量のものに対応していない場合がありますので、注意しましょう。
家庭用 | ||
---|---|---|
タイプ | 乾燥容量 | 型式 |
スタンダードタイプ | 3kg | RDT-31S・RDT-31SU |
5kg | RDT-54S-SV・RDT-54SU-SV | |
8kg | RDT-80・RDT-80U | |
デラックスタイプ | 5kg | RDT-52SA・RDT-52SA-R・RDT-52SUA・RDT-52SUA-R |
6kg | RDT-63 | |
6kg | RDT-63T | |
9kg | RDT-93 | |
9kg | RDT-93T | |
業務用 | ||
タイプ | 乾燥容量 | 型式 |
コインタイマー接続タイプ | 5kg | RDTC-54S・RDTC-54SU |
8kg | RDTC-80A・RDTC-80UA | |
コインタイマー内蔵タイプ | 6kg | RDTC-60CT・RDTC-60CTU |
9kg | RDTC-90CT・RDTC-90CTU |
乾太くんの大きさ
乾太くんの大きさは、乾燥容量で違います。
乾燥容量が多ければ、それだけ衣類を入れる量も多くなるので、当然の話ですが、全体的に大きくなるのではなく、同タイプのものは奥行が大きくなります。
ただし、同タイプであっても乾太くんのスタンダード3kgだけは、一回り小さなサイズとなっていますので、ご注意ください。
家庭用 | ||
---|---|---|
タイプ | 乾燥容量 | サイズ(外形寸法) |
スタンダードタイプ | 3kg | 高さ609×幅550×奥行506mm |
5kg | 高さ684×幅650×奥行561mm | |
8kg | 高さ684×幅650×奥行641mm | |
デラックスタイプ | 5kg | 高さ684×幅654×奥行545mm |
6kg | 高さ671×幅653×奥行554(ドア厚含む594)mm | |
6kg | 高さ671×幅653×奥行554(ドア厚含む594)mm | |
9kg | 高さ671×幅653×奥行634(ドア厚含む674)mm | |
9kg | 高さ671×幅653×奥行634(ドア厚含む674)mm | |
業務用 | ||
タイプ | 乾燥容量 | サイズ(外形寸法) |
コインタイマー接続タイプ | 5kg | 高さ684×幅650×奥行561mm |
8kg | 高さ684×幅650×奥行641mm | |
コインタイマー内蔵タイプ | 6kg | 高さ684×幅650×奥行561mm |
9kg | 高さ684×幅650×奥行641mm |
スタンダードとデラックスの違い
乾太くんのスタンダードとデラックスの違いは、機能の違いです。
デラックスの方が、スタンダードよりも高機能となっており、もちろん価格もスタンダードよりも高く設定されています。
タイプ | スタンダードタイプ5kg RDT-54S-SV・RDT-54SU-SV | デラックスタイプ5kg RDT-52SA・RDT-52SA-R・RDT-52SUA・RDT-52SUA-R |
---|---|---|
乾燥容量 | 5kg | 5kg |
標準コース | ● | ● |
エココース | ● | ● |
厚物コース | ● | ● |
デリケートコース | ● | ● |
シーツ/毛布コース | - | ● |
ドラム除菌運転 | ● | ● |
タイマー運転 | 5〜90分 | 5〜90分 |
消音運転 | - | ● |
静電気低減機能 | - | ● |
残時間デジタル表示 | ● | ● |
排湿延長※10m4曲り | ● | ● |
シーツ/毛布コース
シーツ/毛布コースは、シーツや毛布など、丸まって乾きにくいものも乾燥させることができます。
乾太くんのカタログでは、スタンダード5kgでも、タイマー運転を調整することでシーツを乾燥することができると注意書きがありますが、デラックスは、コースを選択するだけで簡単にシーツや毛布などを乾燥させることが可能です。
消臭運転
消臭運転は、タバコや焼肉など、服についた気になるニオイをガスの温風で除去する機能です。
こちらはぐるぐる回転させる乾燥コースではなく、臭いを取るための機能ですので、ドラムは回転しません。
また、オプションの小物乾燥棚を本体の中に設置して熱風を当てますので、小物乾燥棚が必要となります。
静電気低減機能
静電気低減機能は、衣類を取り出す時に静電気を低減させる機能です。
取り出し口の近くにイオン吹出口がついており、そこから「プラズマクラスターイオン」を含んだ風が吹き出します。
この風を手に当てると、静電気を低減させることができます。
屋内用と屋外用の違い
乾太くん本体自体に屋内用と屋外用の違いはありませんが、ガス接続によって屋内用・屋外用に分けられます。
屋内用で用いられるガス接続は、「小口径迅速継手付強化ガスホース(ガスコード)」で、屋外用は「強化ガスホース(R3/8ネジ接続用)」です。
ガス接続の違いで乾太くんの形式も分けられており、例えばRDT-80シリーズの「RDT- 80」「RDT-80U」でいえば、「RDT-80U」が屋外用となります。
見極めるポイントは、乾太くんの形式に「U」が付いているかどうかです。
「U」がついているものが、「 強化ガスホース(R3/8ネジ接続用)」で、ないものが「小口径迅速継手付強化ガスホース(ガスコード)」となります。
よって、「U」が付いている「RDT-80U」が屋外用ということです。
左開きと右開きの違い
乾太くんは、扉を右開きでも左開きでもどちらでも選択できるフレキシブルドアになっています。
ただし、デラックス5kgの「RDT-52SAシリーズ」だけは、形式で「右開き用」「左開き用」で分かれています。
「R」がついているものが右開きで、「RDT-52SA」が左開き、「R」が付いている「RDT-52SA-R」が右開きとなります。
そのため、購入時にどちらの開き方にするか決めなければいけません。
家庭用 | ||
---|---|---|
タイプ | 乾燥容量 | 扉 |
スタンダードタイプ | 3kg | フレキシブルドア |
5kg | フレキシブルドア | |
8kg | フレキシブルドア | |
デラックスタイプ | 5kg | RDT-52SA・RDT-52SUA(左開き) RDT-52SA-R・RDT-52SUA-R(右開き) |
6kg | フレキシブルドア | |
9kg | フレキシブルドア | |
業務用 | ||
タイプ | 乾燥容量 | 型式 |
コインタイマー接続タイプ | 5kg | フレキシブルドア |
8kg | フレキシブルドア | |
コインタイマー内蔵タイプ | 6kg | フレキシブルドア |
9kg | フレキシブルドア |
プロパンガス(LPガス)と都市ガスにマジ注意!
乾太くんのそれぞれの違いについて、タイプや形式で判断してきましたが、唯一タイプや形式で判断できないのが「ガスの種類」です。
乾太くんは、プロパンガス(LPガス)対応と都市ガスの2種類に対応しています。
しかし、ガスの違いは型式では分からず、見た目も違いはありません。
リンナイに問い合わせると、見た目は変わりませんが、内部の構造に違いがあるということでした。
そのため、購入時には、必ず、どちらのガスに対応しているのかを確認しましょう。
乾太くんの選び方
ここまでの乾太くんの違いについて説明してきました。
違いを理解した上で、どういった選び方をすれば、失敗しないか解説していきます。
乾太くんの選び方は以下の順番で考えていきます。
- 洗濯容量から選ぶ
- 掃除のしやすさで選ぶ
- 生活にあった機能を選ぶ
- 金額で悩んだらメリット・デメリットの総合で
- 都市ガスかプロパンガス(LPガス)を選ぶ
1.洗濯容量から選ぶ
乾太くんを購入しようと検討している方の多くは、家事の時短にメリットを感じていると思います。
洗濯容量は洗濯・乾燥回数に直結しますので、まずは洗濯容量から選びましょう。
ここでのポイントは、乾太くんの乾燥容量ではなく、洗濯機の洗濯容量から選ぶことです。
例えば、洗濯容量8kgの洗濯機を使っていて、乾太くん5kgを選んでしまうと、2回に分けて乾燥させなければいけません。
2回分の洗濯物は、1回目の乾燥中にモラクセラ菌が繁殖して雑巾のような悪臭を放ちます。
そうならないためにも、「洗濯容量<乾燥容量」になる種類のものを選びましょう。
1日1人分の洗濯容量は、よく約1.5kgと言われますが、洗濯容量は家族構成によって変わります。
そういった目安よりも実際に1日にでる洗濯容量を1週間計ってみて、一番重かった洗濯容量から選んだ方が失敗しません。
2.掃除のしやすさで選ぶ
洗濯容量から乾太くんの乾燥容量を選んだら、次は掃除のしやすさで考えてください。
乾太くんの一番手間がかかるのが、フィルター掃除です。
フィルター掃除については、「乾太くんのフィルター掃除は面倒!?掃除方法と手入れのコツまとめ」で詳しくまとめています。
乾太くんには基本3つのフィルターがあるのですが、その中でも糸くずフィルターは、使用後毎日の手入れが必要です。
この糸くずフィルターが設置してある場所は、以下のようにタイプで異なります。
- スタンダード:本体ドラム内の一番奥
- デラックス5kg:扉の内側
- デラックス6・9kg:本体ドラム内の一番手前
乾太くんのスタンダードは、本体ドラム内の一番奥に糸くずフィルターがあるため、洗濯機の上に乾太くんを置いている場合や、背の低い方にとっては、とても取り外しにくい場所にあります。
デラックス5kgは、扉の内側についており取り外しやすくなっており、フルモデルチェンジしたデラックス6・9kgでは、さらに掃除がしやすくなっています。
糸くずフィルターは、使用時に毎回手入れが必要ですので、乾太くんを設置する環境などを考慮して、手前にフィルターがあったほうがよいと判断したら「デラックス」を選択しましょう。
ちなみに私は、フィルター掃除よりも乾燥回数の時短を優先したので、「スタンダード8kg」を選択しました。
3.生活にあった機能を選ぶ
この時点で、「スタンダード」でもいいと考えている方は、必要機能について再検討してください。
「スタンダード」と「デラックス」の違いは、付いている機能の違いです。
先ほど解説した以下の機能の中で、絶対に欲しいという機能があれば、どちらがよいか再検討しましょう。
- シーツ/毛布コース
- 消臭運転
- 静電気低減機能
ここでちゃんと決めておかないと、後々やっぱりあった方がよかったと後悔することになりかねません。
現在の生活を振り返ってみて、本当に必要な機能かどうか、判断しましょう。
4.金額で悩んだらメリット・デメリットの総合で
乾太くんの形式が決まって最後に悩むのが、金額だと思います。
乾太くんを設置する場合は、本体の金額だけでなく、設置費用もかかってきます。
乾太くんの設置費用については、「乾太くんの設置費用は安くなる?本体価格と工事費まとめ」で詳しく解説しているのでご確認ください。
それでも金額で悩むならもう一度乾太くんのメリット・デメリットを考えてみてください。
乾太くんのメリット・デメリットを把握した上で、費用以上のメリットを感じる場合は、購入を選択しましょう。
乾太くんのメリット・デメリットについては、「乾太くんのデメリットは?対処法とメリットとの比較」で詳しく解説しているので、ご確認ください。
5.都市ガスかプロパンガス(LPガス)を選ぶ
完全に乾太くんを購入すると決めたら、最後は「都市ガス」か「プロパンガス(LPガス)」を選びます。
地域によっては、都市ガスが敷設しておらず、「プロパンガス(LPガス)」一択になりますが、乾太くんの形式では違いはありませんので、必ずガスの種類を確認して購入しましょう。
まとめ
ここまで乾太くんの種類と違うポイント、乾太くんの選び方について詳しく解説してきました。
乾太くんの種類は、全24種類で何が違うのか分からない方も多かったと思います。
しかし、一つ一つ見ていけば、乾太くんの種類の見分け方も難しくありません。
あとは、乾太くんの選び方を参考に、購入した後に後悔しないような選択をしましょう。