乾太くんの7つのデメリット!知らずに後悔する前の確認事項

乾太くんのデメリットとメリット

乾太くんの検討で特に気になるのが、乾太くんのデメリット。

乾太くんのデメリットを知らずに購入してしまうと、後で後悔することにもなりかねません。

乾太くんのデメリットは、「洗濯乾燥機」「電気式衣類乾燥機」「天日干し・部屋干し」の3つの対象と比較して考えると、本当に必要かどうかを判断することができます。

記事の内容

  • 洗濯乾燥機と比較した乾太くんのデメリット
    • 洗濯機から乾燥機へ移す手間がかかる(実はメリットにもなる)
    • 洗濯機とは別に設置スペースが必要
  • 電気式衣類乾燥機と比較した乾太くんのデメリット
    • 大がかりな工事が必要
    • 設置場所に制約がある
    • オール電化住宅に不利?
  • 天日干し・部屋干しと比較した乾太くんのデメリット
    • 衣類が縮んでしまう
    • フィルター掃除が必要
  • 乾太くんのメリット
    • 家事の時短になる
    • 乾燥時間が短い
    • 天候に左右されない
    • 花粉や大気汚染物質対策に有効
    • シーツや布団も自宅で乾燥できる
    • ダニを死滅させられる
    • 仕上がりがふわふわ
【この記事を書いた人】
建築業界に携わってきた建築士・宅建士・建築積算士・被災建築物応急危険度判定士。
自宅は分離発注で、自分で現場管理。気密や断熱を知らないおじいちゃん大工さんたちと高断熱高気密住宅を建ててみた結果→C値:0.0(中間時:0.025、完成時:0.006)
本質を知りたがり症候群のため、マニアックな内容が多し。
電子工作やIoTデバイス製作に没頭中。室内環境をフルオートで管理するのが目標。
■できているもの■太陽光日射角度からのブラインド自動開閉制御(リアルタイム)。(市販のものは明るさから制御するやつで、結構おおざっぱで本来の日射遮蔽の役割を果たしていない)
■今作っているもの■室内温度・湿度リアルタイムモニタリングからの冷暖房自動制御。
結露の非定常計算。外気・室内の温度・湿度からリアルタイムで結露計算をして、冷暖房自動制御と連動。

このページでは、乾太くんを検討している方向けに、3つの対象と比較した乾太くんのデメリットとメリットを詳しく紹介しています。

「洗濯乾燥機」「電気式衣類乾燥機」「天日干し・部屋干し」と比較して、乾太くんにメリットを感じたら、前向きに購入を考えましょう。

洗濯乾燥機と比較した乾太くんのデメリット

まずは、洗濯と乾燥が一緒にできる洗濯乾燥機と比較した場合の、ガス衣類乾燥機「乾太くん」のデメリットを紹介します。

乾太くんのデメリットは、以下の2つです。

  • 洗濯機から乾燥機へ移す手間がかかる
  • 洗濯機とは別に設置スペースが必要

洗濯機から乾燥機へ移す手間がかかる

洗濯機に乾燥機能が付いた洗濯乾燥機は、ボタン一つで洗濯から乾燥まで自動で行ってくれるためとても便利です。その点、乾太くん(かんたくん)は乾燥だけで、洗濯から乾燥まで自動で行うことはできません。

そのため、一旦洗濯機で洗った衣類を取り出して、乾太くんにその衣類を移す必要があります。

洗濯から乾燥まで自動でやってほしいと感じている方にとっては、この洗濯機から乾燥機へ移す手間が、乾太くんのデメリットと言えます。

洗濯と乾燥が別であることのメリット

手間だけを考えれば、毎回洗った衣類を移し替えるのは面倒ですよね。しかし、洗濯と乾燥が別々であることで、メリットも生まれます。

例えば、洗濯物がたくさんあって、洗濯機を複数回まわす場合はどうでしょう。

洗濯乾燥機は、洗濯・乾燥を一緒に行うため、乾燥が終わって初めて2回目の洗濯をできます。洗濯乾燥機の時間は、およそ2~3時間程度ですので、2回以上洗濯機を回す場合は、かなりの時間を要することになるのです。

その点、乾太くんは、乾燥させている間に2回目の洗濯も同時に行うことが可能です。

例えば、5kgの洗濯物であれば、乾燥時間は52分ですので、洗濯時間が30分かかったとして、30分+52分+52分=134分となり、約2時間半で2回分の洗濯乾燥が終わります。

つまり、洗濯乾燥機で1回回している間に、乾太くんを使うと2回分回したことになります。

洗濯・乾燥時間が長くても特に気にしないという方にとっては、そこまで洗濯乾燥機のデメリットには感じませんが、夜に洗濯する方や家事の時間を割けない方は、この時間差のメリットは感じやすいでしょう。

洗濯・乾燥を一緒にできることがデメリット

洗濯と乾燥を一緒にできることが洗濯乾燥機のメリットでしたが、実はこれはデメリットにもなり得ます。それは、以下の3つの理由です。

  • 乾燥できないものを取り除く手間がかかる
  • 壊れたら洗濯もできない
  • 洗濯容量が洗濯容量の半分
乾燥できないものを取り除く手間がかかる

洗濯乾燥機は、ボタン一つで洗濯から乾燥まで自動で行ってくれることがメリットですが、洗濯物の中には、乾燥機にかけられない衣類もあります。

その場合、洗濯した衣類の中から、乾燥できないものを取り除く手間がかかります。最初から乾燥できない衣類を取り除けば、洗濯・乾燥まで一緒にできますが、乾燥できないものは別で洗う必要がでてくるため、それがジレンマになることも。

壊れたら洗濯もできない

洗濯乾燥機は、洗濯機と乾燥機が一体となったものですので、故障してしまうと洗濯も乾燥もできなくなる可能性があります。

乾太くんが故障した場合は、洗濯物を干して乾燥させれば済みますが、一体型の洗濯乾燥機で洗濯も乾燥もできなくなった場合、そういったデメリットがあることを理解しましょう。

乾燥容量が洗濯容量の半分

洗濯乾燥機の乾燥容量は、一般的に「洗濯容量の半分+1kg程度」です。例えば、東芝の「ZABOON TW-127XP2L」の洗濯容量は12kgで、洗濯容量は7kg(12÷2+1)となっています。

乾燥容量の方が少ないため、必然的に洗濯容量も乾燥容量に合わせなければいけません。

洗濯容量が乾燥容量に縛られるのは乾太くんでも同様ですが、洗濯容量から選ぼうとしている方は、要注意です。

洗濯機とは別に設置スペースが必要

洗濯乾燥機と比較した場合の、もう一つの乾太くんのデメリットは、洗濯機とは別に設置スペースが必要であることです。

洗濯乾燥機は1台のスペースで済みますが、乾太くんを設置するには、洗濯機と乾太くんの2台分を置くスペースが必要となります。一般的には、場所をとらない洗濯機の上に設置することが多いですが、身長の低い方は乾太くんのドラムの奥まで手が届きません。

設置スペースを考える場合は、使いやすさを必ず意識してください。

乾太くんの理想の設置高さについては、「乾太くんの設置高さは?ベストな高さは肩峰高から決める!?」で詳しく解説しています。

この記事の中でも、身長が低い場合の対処法も紹介していますので、身長の低い方は確認しましょう。

電気式衣類乾燥機と比較した乾太くんのデメリット

次は、電気式の衣類乾燥機比較した場合の、ガス衣類乾燥機「乾太くん」のデメリットを紹介します。

乾太くんのデメリットは、以下の3つ?です。

  • 大がかりな工事が必要
  • 設置場所に制約がある
  • オール電化住宅に不利?

大がかりな工事が必要

電気式衣類乾燥機は電気で乾燥させるため、コンセントに差し込めば簡単に設置できます。しかし、乾太くんはガスを利用しているため、以下のような大がかりな工事が基本必要となります。

  • ガス配管工事
  • 排気ダクト工事

乾太くんのガス配管工事

ガス配管工事は、ガス管を乾太くんに接続ために必要な工事です。

乾太くん用の排湿(排気)ダクト工事

また、衣類乾燥中に放出される湿気を効率的に排出するために、排気ダクトも設置する必要があります。

コンセントに差し込むだけの電気式衣類乾燥機とは違って、大がかりな工事が必要な点が、乾太くんのデメリットと言えます。

また、工事が必要ということは、それだけ費用がかかるということです。設置費用がかかることもデメリットに挙げられますが、乾太くんの設置費用については、「乾太くんの設置費用は安くなる?本体価格と工事費まとめ」で詳しくまとめています。

こちらでは、設置費用を安く抑える方法も紹介していますので、費用で悩んでいる方は確認しましょう。

また、外壁に穴をあける行為は、気密性にも関わってきます。

これから住宅を建てられる方や計画中の方は、「乾太くんは高気密住宅に不利!?我が家のC値は0.0(0.006)」で気密の重要性を理解しましょう。

設置場所に制約がある

乾太くんには大がかりな工事が必要ですが、工事自体できない場合もあります。

例えば、賃貸ンションや借家の場合は、まず大家さんの許可が得られない限りガス工事・排気ダクト工事ができないため、その時点で乾太くんの設置を断念しなければいけません。

賃貸でもガスが元々通っていれば、そこから分岐してベランダ設置できる可能性もありますが、それでもハードルが高いことには違いありません。このように、設置場所に制約がある点が、乾太くんのデメリットと言えます。

どうしても賃貸で衣類乾燥機を使いたい場合は、電気式の衣類乾燥機を検討しましょう。

オール電化住宅に不利?

乾太くんのデメリットで、「オール電化住宅に不利?」を挙げましたが、これは別のサイトで書かれていたデメリットです。

「オール電化の住宅だから乾太くんを設置できない」という内容ですが、これは間違いです。

エコキュートやIHクッキングヒーターを設置したオール電化の住宅であっても、ガス配管を別で敷設すれば、問題なく乾太くんは利用できます。現に我が家では、乾太くんだけのためにガスを契約しています。

光熱費

オール電化住宅に乾太くんは不利というデメリットは、むしろ光熱費にあります。こちらは、地域によって光熱費のシミュレーションが必要ですが、ガス料金は、基本料金+使用料金の料金体系が多いです。

我が家のように、乾太くんだけしかガスを使用しない場合は、使用量が少ないため、基本料金の割合が高くなり、割高に感じることも。ちなみに我が家の乾太くんのガス代は、基本料金含めて3,300~4,200円程度です。

ガス・電気の契約状況によって金額は変わりますが、光熱費から乾太くんを検討したい方は、ガス代月4,000円程度をベースに考えられるとよいです。

私は、光熱費よりも家事の効率化にメリットを感じたため、購入を決めました。

天日干し・部屋干しと比較した乾太くんのデメリット

天日・部屋干しと比較した場合の、ガス衣類乾燥機「乾太くん」のデメリットを紹介します。

乾太くんのデメリットは以下の通りです。

  • 衣類が縮んでしまう
  • フィルター掃除が必要

衣類が縮んでしまう

乾太くんは、衣類が縮んでしまうというのもよく挙げられるデメリットの一つです。

これは乾太くんに限ったことではなく、衣類乾燥機全般に言えることですが、高温で乾燥するため、素材によっては衣類が縮みます。

なぜ、衣類が縮むのかと言うと、主に以下の2つが原因です。

  • 熱風によって繊維が収縮する
  • 繊維が押しつぶされる

熱風によって繊維が収縮する

乾燥機は、60〜80℃程度の熱風を衣類に当てて乾燥させますが、熱に弱い繊維に熱風を当てると繊維が収縮してしまいます。天日干しや部屋干しで縮まないのは、高温にさらされずに自然乾燥で乾かすからです。

特に繊維がデリケートな素材や高温に弱い衣類は、注意が必要です。

乾太くんのカタログでは、乾燥させてはいけないものとして、以下を挙げています。

  • ウール
  • 絹製品
  • 毛皮
  • 皮革製品
  • タンブラー(回転式)禁止 表示
  • 吊り干し・平干しの表示のあるもの(綿、麻の繊維でも少し縮むことがあります。)

縮みが心配な衣類は、購入前から一回り大きなサイズを購入したり、乾燥機を使わずに部屋干しするなど、臨機応変に対応するようにしましょう。

繊維が押しつぶされる

乾燥機では、回転するドラムの中で効率よく乾燥されますが、回転の際に繊維の組織が押しつぶされたり、繊維の隙間が詰まると、衣類が縮みやすくなります。

ちなみに、「繊維製品の収縮率に及ぼす乾燥方法の影響」の論文によると、乾燥時間が短いガス式より乾燥時間の長い電気式の方が、収縮率が大きかったと分析結果がでています。

過去の論文のため、最新の乾燥機では違う結果になる可能性もありますが、衣類の縮みは、熱が影響していることが大きいと言えます。

フィルター掃除が必要

衣類乾燥機「乾太くん」糸くずフィルターについている埃は指で簡単に剥せる

乾太くんを使用する場合は、フィルターの掃除が欠かせません。

フィルターには、衣類の繊維や糸くずを捕集する役割があり、メーカーからは使用後毎日の手入れが必要と推奨されています。そのため、このフィルター掃除の手間が、乾太くんのデメリットとして挙げられるというわけです。

これは、そもそも乾燥機の恩恵である洗濯物を干す手間とトレードオフの関係です。

洗濯物を干す手間とフィルターを掃除する手間を天秤にかけてみましょう。フィルター掃除が面倒だと感じた場合は「乾太くんの掃除は手抜きでOK!フィルター掃除を楽にするコツ」を確認してください。

こちらでは、手抜きでフィルター掃除をする方法をまとめていますので、こちらも参考に本当に乾太くんの購入をやめるか考えましょう。

乾太くんのメリット

ここまで乾太くんのデメリットについて解説しましたが、乾太くんのメリットも合わせて説明していきます。

乾太くんのデメリットだけでなくメリットも理解したうえで、購入するか決めましょう。

  • 家事の時短になる
  • 乾燥時間が短い
  • 天候に左右されない
  • 花粉や大気汚染物質対策に有効
  • シーツや布団も自宅で乾燥できる
  • ダニを死滅させられる
  • 仕上がりがふわふわ

家事の時短になる

乾太くんのメリットといえば、なんといっても衣類を干す手間がなくなることです。

洗濯機からベランダや外に運ぶことも、干す作業と取り込む作業もなくなるため、かなり家事を時短できます。

乾太くんのデメリットで、洗濯機から乾太くんに移さなければならない手間がかかると紹介しましたが、実際に使ってみて、それを考慮しても時間や手間を節約できるため、かなりの家事の効率化につながっていると感じています。

衣類乾燥機「乾太くん」スタンダード8キロタイプと造作棚

ちなみに、我が家では、下着類を収納する幅広の造作棚があり、一人一つの引き出しを割り当てています。どう収納するかは各自の判断に任せており、私の場合は下着類を畳まずに入れるだけ。

乾太くん造作棚に収納されている可動式アイロン台

アイロンをかける場合は、その場でアイロン掛け。

外着はWICにハンガー掛けスタイルで、洗濯関係の手間が以前と比べると格段に減っています。

乾太くんで乾かせない衣類は室内物干しで対応

あと、乾燥できない衣類は、その場で部屋干しできるよう室内物干しも完備。

これから住宅を建てられる方や計画中の方は、どういう生活を送るのかイメージしながら、乾太くんの活用方法を考えましょう。

乾燥時間が短い

乾太くんのメリットは、乾燥時間が短いことです。

乾太くんは高い乾燥能力を持っており、通常の自然乾燥よりも迅速に衣類を乾かすことができます。さらに、洗濯乾燥機と比べてもガスを利用する乾太くんの方が乾燥時間が短いので、より家事の時短を考えているか方には、乾太くんがオススメです。

製品名乾燥容量乾燥時間
乾太くんスタンダード5kg52分
乾太くんデラックス8kg80分
ビッグドラムBD-NX120FL7kg153分
ザブーンTW-127X9L7kg108分

ちなみに、乾太くんは、乾燥容量5kgは約52分、8kgは約80分で乾燥できます。

なぜ乾太くんは他の洗濯乾燥機よりも乾燥時間が短いのかというと、ガスの利用で機内が高温となり、衣類の表面温度は約80℃から約100℃まで上がります。(リンナイQ&A:ガス衣類乾燥機|運転中に庫内の温度は何℃まで上がりますか?

さらに、排湿筒で外部に湿気を放出させるため、機内に湿った空気が溜まらず、効率よく乾燥させているのも特徴の一つです。

乾太くんの乾燥時間については「乾太くんの乾燥時間は?どのタイプも時間は同じだった!?」で詳しくまとめていますので、ご確認ください。

天候に左右されない

乾太くんのメリットは、天候に左右されないこと