家の庭にウッドデッキを設置したいけど、どれぐらいの費用がかかるのか見当がつかないという方も多いのではないでしょうか?
費用を大きく分けると「材料価格」+「施工費」に分かれます。DIYでウッドデッキを作る場合は、施工費はかかりませんが、材料には市販の樹脂製ウッドデッキや天然木を使用したホンモノのウッドデッキがあり、価格もピンキリで業者に依頼するより高くなることもあります。
ウッドデッキの相場は、素材・オプションで変わりますが、20~100万円程度が相場と言われていますが、手すり壁などオプションをつけると100万円を超えることもあり、理想のウッドデッキを断念しなければいけない失敗談も多く見受けられます。
また、単にウッドデッキ工事費用だけを見るのではなく、素材によっては、毎年メンテンナスが必要になり、メンテナンスのランニングコストを考えると安く抑えたつもりが高くついてしまったということも多々あります。
今回は、ウッドデッキの素材で樹脂木・天然木ソフトウッド・天然木ハードウッドでの価格比較や樹脂製ウッドデッキの各メーカーの価格比較、業者依頼した場合の施工費別に価格相場をポイントを押さえながら説明していきます。
ウッドデッキの価格相場は、使用する素材や、大きさ、形状、屋根つき・手すり壁つき、設置場所、業者依頼などによって大きく費用が変わりますが、予算オーバーした場合は、絶対にゆずれない部分というのをしっかり抑えながら、計画的に設置するようにしましょう。
ウッドデッキとは?
ウッドデッキとは、庭などに一段高く設置される木製のデッキのことです。
単に床板を張っただけの開放的なウッドデッキから、屋根を設けたもの、安全面から手すり壁をもうけたものなどさまざまなウッドデッキがあります。
あまり広くなく床板だけのシンプルなウッドデッキであれば、20万円程度で作ることも可能です。
ウッドデッキ素材の種類
ウッドデッキに使われる素材は、木粉とプラスチック系樹脂を混ぜ合わせて人工的に作られた樹脂木(人工木)と人間の手が加わることなく野山に自生した天然木の2種類に分かれます。
さらに天然木は、針葉樹などの柔らかい木材「ソフトウッド」と広葉樹などの堅くて耐久性のある木材「ハードウッド」の2種類に分かれます。
ソフトウッドは比較的安い
まず、価格比較で話をすると一番安く抑えられるのが「ソフトウッド」です。
ソフトウッドは、柔らかく軽量のため、加工もしやすいくお値段もハードウッドに比べるとかなり割安な木材となります。
では、樹脂木と比較してどうかということですが、樹脂木の場合は、低価格帯であれば10万円前後、高価格帯であればフェンス・ステップなどのオプションなしでも100万円を超えるものもあるため、一緒くたに高い安いとは言えません。
素材のメリット・デメリットを知って選ぶ
単純に価格だけで比較して購入すると後々失敗することもあります。樹脂木・天然木ソフトウッド・天然木ハードウッドのメリット・デメリットを知った上で、どれを選択するか考えましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
樹脂木 | 耐久性が高く、寿命が長い | 表面温度が上がりやすい |
経年劣化による色あせがほとんどない | 表面に水が残り滑りやすい | |
反りやゆがみ・ささくれ・割れが少ない | ||
メンテナンスが楽 | ||
フェンスなどのオプションが豊富 | ||
天然木 ソフトウッド | 本物の素材で風合いや手触りがある | 腐食しやすくシロアリに弱い |
柔らかいので加工がしやすい | 反りやゆがみ・ささくれ・割れが出る | |
価格が安い | メンテナンスが必要 | |
天然木 ハードウッド | 本物の素材で風合いや手触りがある | 硬いので加工がしにくい |
シロアリに強く耐久性の高い素材もある | ささくれ・割れが出ることもある | |
メンテナンスが不要な素材もある | 価格が高い |
こちらは、樹脂木と天然木のメリット・デメリットをまとめたものです。
樹脂木のウッドデッキを一言でまとめるなら「長持ちで手間要らず、安心・安全」といったところでしょうか。
ウッドデッキで考えなければいけないのが、耐久性です。天然木は水分を吸収しますので、腐朽したりシロアリによる被害を受けやすいです。
そのため、それらの被害を防ぐためにも、毎年塗料を塗りなおしたりメンテナンスが必要になり、ランニングコストも高くつきます。
樹脂木の「長持ちで手間要らず」というのは、樹脂木はプラスチック系樹脂を多く含んでいるため湿気や雨に強く、腐らずに長く使えるのがメリットで、ランニングコストもかかりません。
コメリ・カインズ・コーナンといったホームセンターでよく販売されているのがソフトウッドのSPF材ですが、耐久性の面では、メンテナンスをしなければ1~2年で木材が腐ってしまう恐れがあります。
毎年メンテナンスすることが苦にならないという方にとっては問題ないことですが、手間をかけたくないという方にとっては、ソフトウッドを選ぶと「安かろう悪かろう」になってしまうので、それぞれの材料のメリット・デメリットを理解した上で、どの材料を選ぶか検討しましょう。
また、天然木のハードウッドでもウリン材などメンテナンス不要の素材もあります。ウッドデッキの質感にこだわる方にはハードウッドの選択肢もありますので、樹脂木と天然木の比較については、「樹脂木と天然木のウッドデッキはどっちがいい!?素材を選ぶ4つのポイント」をご覧下さい。
素材の価格比較
こちらでは、純粋に価格だけを比較してだいたいの相場感を確認していきます。
樹脂木ウッドデッキ
ウッドデッキの3大メーカーとも言われる「LIXIL(リクシル)」「YKKAP(ワイケイケイ)」「三協アルミ」では、どのメーカーも樹脂木のウッドデッキを販売しています。
メーカー | 商品名 | 価格帯 | 単価(円/㎡) |
---|---|---|---|
三協アルミ | ひとと木2 | 81,600円~1,228,700円 ※床板・束柱セット形材色・固定タイプ標準での価格です(束石の価格は含まれません) | 39,180 |
YKKAP | リウッドデッキ200 | 83,000円~914,200円 ※束柱固定式SタイプH=550での価格です | 45,511 |
三協アルミ | ラステラ | 108,000円~1,493,400円 ※ダブルフレームタイプ・たて張り、固定束柱/標準での価格です(束石の価格は含まれません) | 45,875 |
リクシル | レストステージ | 109,300円~702,000円 ※工事費・配送費・消費税は含まれません。(床板キャップ仕様・標準束柱) | 46,601 |
リクシル | 樹ら楽ステージ | 121,460円~1,279,720円 ※工事費・配送費・消費税は含まれません。(幕板B仕様・標準束柱) | 49,090 |
リクシル | 樹ら楽ステージ 木彫 | 134,960円~1,487,320円 ※工事費・配送費・消費税は含まれません。(標準束柱) | 54,048 |
リクシル | タイルデッキ | 178,900円~844,500円 ※工事費・束石代・配送費・消費税は含まれません。(アルミ幕板、基礎束柱Aセット、ステップなし) | 62,118 |
こちらは、ウッドデッキ3メーカーが提供しているウッドデッキの小売希望価格表です。価格を比較できるように1㎡あたりの単価を割り出し安い順に並べています。
ウッドデッキ3メーカー本体セットの相場としては、81,600円~1,493,400円程度の範囲となります。
しかし、こちらの相場価格はあくまで各メーカーの小売希望価格ですので、市場に出回っている単価はこれよりも格段に安く販売されています。
こちらの表は、価格.comやAmazon、楽天市場、Yahooショッピングなどの主要モールからショッピングモールに出品していない小売店の中で各メーカーのウッドデッキがが販売されている格安店舗をまとめたものです。
工事費が含まれない商品価格のみの価格になります。市場での価格を比較してみると、かなり安いのが分かります。最近は天然木より樹脂木ウッドデッキの方が安いといわれますが、それはソフトウッドや安価なハードウッドと比較した場合のものです。
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天然木のソフトウッド
天然木のソフトウッドには、SPF材をはじめウエスタンレッドシダー・レッドウッド・サイプレスなどが代表的な樹種です。
少し前のウッドデッキでは、SPF材やレッドシダーに防腐材を注入したデッキが主流でした。CCA加圧処理という方法を使ったものもありましたが、毒性や廃棄処理の問題もあり、現在では製造されておらず、安全なACQ加圧注入加工されているものが多いです。
木材 | サイズ | 価格 | 単価(円/㎡) |
---|---|---|---|
SPF材 | 1,800mm×2,400mm | 47,200 | 10,925 |
ウエスタンレッドシダー | 900mm×2,700mm | 30,550 | 12,572 |
ウエスタンレッドシダー | 1,800mm×2,400mm | 61,050 | 14,131 |
ウエスタンレッドシダー | 1,700mm×2,225mm | 109,080 | 28,838 |
ウエスタンレッドシダー | 2,000mm×2,900mm | 169,560 | 29,234 |
杉 | 900mm×1,200mm | 31,800 | 29,444 |
こちらは、天然木のソフトウッドでキット販売されていたものをまとめたものです。(束石や施工費は含まれません)
キット販売では、ほとんどがウエスタンレッドシダーで種類もとても少なかったです。1㎡あたりの単価を見ると1万~3万円程度が相場で樹脂木の安い価格帯の範囲となっています。
価格を考慮した上で、樹脂木のメリットを考えるとソフトウッド製のキットを購入するよりは樹脂製のキットを購入したほうが賢明です。
天然木のハードウッド
天然木のハードウッドには、イペ材、ウリン材、イタウバ材、セランガンバツ材などが代表的な樹種です。特に、ウリン材は耐用年数が20年以上とも言われるとても耐久性の高い木材です。
木材 | サイズ | 価格 | 単価(円/㎡) |
---|---|---|---|
イペ | 2,000mm×2,000mm | 88,550 | 22,137 |
アマゾンジャラ | 1,400mm×2,055mm | 105,840 | 36,788 |
ウリン | 1,230mm×2,305mm | 119,880 | 42,285 |
ホワイトア |