神奈川県の注文住宅相場を市区町村別に徹底分析!横浜市の建築戸数は川崎市の3倍!?

神奈川県内で注文住宅を建てる場合、土地を購入してハウスメーカーや工務店・建築設計事務所へ依頼する形になりますが、神奈川県にお住まいの方あるいは神奈川に注文住宅を建てたいと思っている方が一番気になるのは、やはり家を建てるときにかかるお金の相場ではないでしょうか。

夢のマイホームを建てるとなるとどの地域であっても高額な建築費用が必要です。ほとんどの方は住宅ローンを借りて30年35年と長い期間支払いますが、できることならなるべく安く抑えたいというのが本音かと思います。

神奈川県は東京都の次に人口が多い大都市です。神奈川県内には「横浜市」「川崎市」「相模原市」の3つの政令指定都市があり、特に横浜市と川崎市は都市化・工業化が進んでいるエリアになります。

東京へのアクセスを考えた場合、神奈川県の中でも川崎市や横浜市が人気のエリアですが、人気がある分、土地の坪単価も高くなっています。注文住宅の費用相場は関東の中では東京についで2番目に高い地域でもあります。

他の都道府県と比較したい場合は、都道府県別の注文住宅の相場について「注文住宅の相場と相場を見誤らないためのたった1つのポイント」をご確認ください。

今回は、国土交通省が公開している「建築着工統計」「住宅着工統計」のデータと住宅金融支援機構が公開している「フラット35利用者調査」のデータを元に神奈川県の市区町村別や木造・S造・RC造といった構造別など神奈川県の注文住宅相場を色々な角度から確認していきます。

神奈川県の注文住宅相場

こちらでは、神奈川県の工事費用・坪単価の相場をまとめるに当たって国土交通省が公開している「建築着工統計」のデータを参考にしています。

こちらのデータは、建築着工統計の居住専用住宅のみを抽出し神奈川県の市区町村別にまとめた注文住宅の工事費用相場データになります。

【居住専用建築物】
専ら居住の用に供せられる建築物のこと

「建築着工統計」「住宅着工統計」では、さまざまな分類方法でデータがまとめられており、それぞれの数値に若干の誤差があります。まとめているデータは、同データのもので相場の比較を行っています。

また、「工事費予定額」については、建築工事届け時点の予定額であり、実際に住宅を建てた時点での工事額とは異なりますので、予算を考えている場合は少し多めに予算を組み立てたほうがよいです。

神奈川県
地域戸数(戸)一戸あたり延床面積(㎡)一戸あたり工事費予定額(万円)一戸あたり工事費坪単価(万円/坪)
横浜市14,250143.62,94867.7
鶴見区1,213147.12,98166.9
神奈川区933148.53,24372.1
西区342328.78,13881.7
中区371158.03,49372.9
南区768140.92,90167.9
保土ヶ谷区677142.42,95868.5
磯子区639121.02,28362.3
金沢区609128.12,53265.2
港北区1,337156.53,30569.7
戸塚区1,307134.52,55662.7
港南区992119.52,43467.2
旭区1,246121.42,25861.4
緑区624148.83,07568.2
瀬谷区523126.02,44364.0
栄区440116.52,16761.4
泉区679116.72,16761.3
青葉区1,061152.53,27170.8
都筑区489189.94,03870.2
川崎市4,414169.73,63170.6
川崎区520185.04,25475.9
幸区466206.74,55372.7
中原区673178.84,10475.8
高津区710173.23,72470.9
多摩区694147.52,81362.9
宮前区684175.23,70769.8
麻生区667136.72,69865.1
相模原市3,060134.82,57663.1
緑区730117.92,11959.3
中央区1,249132.72,49162.0
南区1,081148.72,98466.2
横須賀市1,451130.32,52063.9
平塚市1,204127.22,37061.5
鎌倉市845130.02,64667.2
藤沢市1,872164.73,53070.7
小田原市827130.12,44462.0
茅ヶ崎市1,246147.23,05568.5
逗子市265123.82,61669.7
三浦市111123.52,48866.5
秦野市664115.12,12060.8
厚木市790140.32,68963.2
大和市893231.44,74367.6
伊勢原市456130.02,38260.5
海老名市634267.15,99374.1
座間市577117.92,17560.8
南足柄市193107.51,75353.8
綾瀬市390114.31,96356.7
三浦郡
葉山町157124.12,69371.6
高座郡
寒川町299112.11,98958.6
中郡
大磯町159113.82,16562.8
二宮町100115.42,11260.4
足柄上郡
中井町39110.22,03961.1
大井町134112.41,86754.8
松田町63116.62,15861.1
山北町26110.71,94758.0
開成町147121.72,21159.9
足柄下郡
箱根町40154.93,47974.1
真鶴町23114.32,30866.7
湯河原町55133.02,56163.5
愛甲郡
愛川町138117.71,93254.2
清川村17120.22,38065.3
神奈川県合計35,539142.72,88066.6
地域戸数(戸)延床面積(㎡)工事費予定額(万円)工事費坪単価(万円/坪)

国土交通省「建築着工統計(平成29年度)」より

【延床面積】
延床面積は、建物の各階の床面積を合計した面積になります。
例えば、1階が80㎡で2階が70㎡であれば、延べ床面積は80㎡+70㎡=150㎡となります。
80㎡ + 70㎡ = 150㎡
【工事費予定額】
工事費予定額は、建築工事届け時点の予定額です。
【工事費坪単価】
工事費坪単価は、建物の床面積1坪に対してどれぐらいの建設費がかかったのかを算出したものです。床面積の1坪を㎡に換算すると約3.3㎡となります。
坪数 = 延床面積 ÷ 3.3㎡
坪単価 = 建物の本体価格 ÷ 坪数

神奈川県合計の平均工事費相場は2,880万円で工事費の坪単価は66.6万円/坪となっています。

全国平均と比べると神奈川の工事費は2,880万円-2,673万円=207万円と全国平均より100万単位で高く、坪単価では66.6万円/坪-61.6万円/坪=5万円/坪高くなっています。

5万円/坪といっても40坪なら200万円の差となりますので、延べ床面積の広い注文住宅を建てる場合は、それ以上の費用差になります。

地域戸数(戸)一戸あたり延床面積(㎡)一戸あたり工事費予定額(万円)一戸あたり工事費坪単価(万円/坪)
全国504,673143.32,67361.6

神奈川県内政令指定都市の中で川崎市が一番相場が高い!?

神奈川県内には「横浜市」「川崎市」「相模原市」の3つの政令指定都市がありますが、3都市とも東京都に隣接しており、交通アクセスがよい地域です。

こちらでは3都市それぞれを区ごとにまとめています。

川崎市
地域戸数(戸)一戸あたり延床面積(㎡)一戸あたり工事費予定額(万円)一戸あたり工事費坪単価(万円/坪)
幸区466206.74,55372.7
川崎区520185.04,25475.9
中原区673178.84,10475.8
高津区710173.23,72470.9
宮前区684175.23,70769.8
多摩区694147.52,81362.9
麻生区667136.72,69865.1
川崎市4,414169.73,63170.6
神奈川県合計35,539142.72,88066.6

国土交通省「住宅着工統計(平成29年度)」より

こちらは川崎市のデータです。川崎市は政令指定都市の中でも最も面積が小さいですが、人口は約160万人も住んでいます。

川崎市の工事費相場は3,631万円と神奈川県平均よりも3,631万円-2,880万円=751万円も高いことがうかがえます。

特に幸区・川崎区・中原区の3区は相場が4,000万円台と非常に高く幸区は明治天皇の御幸がある場所としても有名なエリアです。

横浜市
地域戸数(戸)一戸あたり延床面積(㎡)一戸あたり工事費予定額(万円)一戸あたり工事費坪単価(万円/坪)
西区342328.78,13881.7
都筑区489189.94,03870.2
中区371158.03,49372.9
港北区1,337156.53,30569.7
青葉区1,061152.53,27170.8
神奈川区933148.53,24372.1
緑区624148.83,07568.2
鶴見区1,213147.12,98166.9
保土ヶ谷区677142.42,95868.5
南区768140.92,90167.9
戸塚区1,307134.52,55662.7
金沢区609128.12,53265.2
瀬谷区523126.02,44364.0
港南区992119.52,43467.2
磯子区639121.02,28362.3
旭区1,246121.42,25861.4
栄区440116.52,16761.4
泉区679116.72,16761.3
横浜市14,250143.62,94867.7
神奈川県合計35,539142.72,88066.6

国土交通省「住宅着工統計(平成29年度)」より

こちらは横浜市のデータです。横浜市は18の区を持ち、約370万人も住んでいる神奈川県でも一番人口の多い都市です。

データを見ると西区だけ工事費相場が8,138万円とずば抜けて高いですが、2,000万円台で注文住宅を建てる地域が多く、神奈川県の平均よりも低い地域が複数あります。

注文住宅が建てられた戸数でみると港北区・鶴見区・戸塚区・旭区が多く建てられています。

相模原市
地域戸数(戸)一戸あたり延床面積(㎡)一戸あたり工事費予定額(万円)一戸あたり工事費坪単価(万円/坪)
南区1,081148.72,98466.2
中央区1,249132.72,49162.0
緑区730117.92,11959.3
相模原市3,060134.82,57663.1
神奈川県合計35,539142.72,88066.6

国土交通省「住宅着工統計(平成29年度)」より

こちらは相模原市のデータです。相模原市は南区・中央区・緑区の3つの区で構成されており、東京都心の新宿駅まで約40分程度と比較的近い場所に位置します。

相模原市では、すべての区で2,000万円台で家を建てることができ、特に中央区・緑区は全国平均を下回ります。

3つの政令指定都市のデータをみると川崎市が一番工事費相場が高く、横浜市・相模原市でも高い区はあるものの2,000万円台で注文住宅を建てられるエリアも多いことが分かります。

工事費高額ランキング

地域戸数(戸)一戸あたり延床面積(㎡)一戸あたり工事費予定額(万円)一戸あたり工事費坪単価(万円/坪)
西区342328.78,13881.7
海老名市634267.15,99374.1
大和市893231.44,74367.6
幸区466206.74,55372.7
川崎区520185.04,25475.9
中原区673178.84,10475.8
都筑区489189.94,03870.2
高津区710173.23,72470.9
宮前区684175.23,70769.8
藤沢市1,872164.73,53070.7

国土交通省「建築着工統計(平成29年度)」より

こちらは神奈川県内の市区町村の中から工事費が高いランキングベスト10をまとめたものです。

ランキングを見ると、神奈川県の中で一番高い注文住宅の工事費相場は、横浜市の西区で8,138万円で神奈川県平均よりも約3倍の相場となっています。

次に多いのが海老名市で3位以下よりも1,000万円以上の差があることが分かります。海老名市は近年、東京と横浜のベッドタウンとしても注目を集めており、特に中学生まで医療費が無料でファミリー層には特に人気のある地域です。

工事費低額ランキング

地域戸数(戸)一戸あたり延床面積(㎡)一戸あたり工事費予定額(万円)一戸あたり工事費坪単価(万円/坪)
南足柄市193107.51,75353.8
大井町134112.41,86754.8
愛川町138117.71,93254.2
山北町26110.71,94758.0
綾瀬市390114.31,96356.7
寒川町299112.11,98958.6
中井町39110.22,03961.1
二宮町100115.42,11260.4
緑区730117.92,11959.3
秦野市664115.12,12060.8

国土交通省「建築着工統計(平成29年度)」より

こちらは神奈川県内の市区町村の中から工事費が低いランキングベスト10をまとめたものです。

ランキングを見ると、神奈川県の中で一番安く注文住宅を建てられるのは、南足柄市で工事費1,753万円で全国相場よりも2,673万円-1,753万円=920万円も安く建てることができます。

ランキング上位10位のうち6地域で1,000万円台で注文住宅を建てることができ、坪単価平均も50万円~60万円台となっています。

戸数から見る人気エリアランキング

地域戸数(戸)一戸あたり延床面積(㎡)一戸あたり工事費予定額(万円)一戸あたり工事費坪単価(万円/坪)
横浜市14,250143.62,94867.7
川崎市4,414169.73,63170.6
相模原市3,060134.82,57663.1
藤沢市1,872164.73,53070.7
横須賀市1,451130.32,52063.9
港北区1,337156.53,30569.7
戸塚区1,307134.52,55662.7
中央区1,249132.72,49162.0
旭区1,246121.42,25861.4
茅ヶ崎市1,246147.23,05568.5

国土交通省「建築着工統計(平成29年度)」より

こちらは神奈川県内の市区町村の中から新築戸数の多い人気エリアランキングベスト10をまとめたものです。

住宅地で建てられる土地があるかないかによっても差がでてきますが、ランキングを見ると、神奈川県の中で一番人気のあるエリアは横浜市の14,250戸でダントツの多さです。

人口は川崎市の2倍以上ありますが、建築戸数で比較すると約3.2倍も多いことが分かります。

神奈川県の構造別注文住宅相場

構造別(木造・S造・RC造・SRC造)
構造戸数(戸)延床面積(㎡)工事費予定額(万円)工事費坪単価(万円/坪)
木造11,194113.22,20764.3
鉄骨造2,079127.83,73696.5
鉄筋コンクリート造67210.76,873107.6
鉄骨鉄筋コンクリート造3255.75,88075.9

国土交通省「住宅着工統計(平成29年度)」より

こちらは国土交通省が公開している「住宅着工統計(平成29年度)」のデータで神奈川県の構造別(木造・S造・RC造・SRC造)にまとめたものです。

木造住宅は、柱や梁など主要な部分に木材を用いて構成された住宅のことで、神奈川県では一番多く建てられている構造です。工事費も坪単価も安くほとんどの方が木造を選択していることが分かります。

参考 木造注文住宅の費用相場と木造のメリット・デメリット

鉄骨造はS造(Steel)とも呼ばれており、主に柱や梁などの主要構造部に鉄骨を使用した構造のことをいいます。工事費の相場は3,736万円で木造の1.7倍ぐらいに費用になります。

参考 鉄骨造注文住宅の費用相場と鉄骨造のメリット・デメリット

RC造(Reinforced Concrete)とは鉄筋コンクリート造の略で、主に柱や梁などの主要構造部に鉄筋の入ったコンクリートで構成されたものをいいます。こちらの工事費相場は6,873万円で木造の3.1倍、鉄骨造の1.8倍の費用となっています。

鉄筋コンクリート造は坪単価も高いこともあり、戸数が67戸とほとんどの方は建てられない構造で、木造と比較してもかなり少ないことが分かります。

参考 RC造注文住宅の費用相場と耐用年数から見るとRC造はお得なのか!?

注文住宅の相場は土地ありと土地なしで大きく変わる

注文住宅の相場は土地を持っているか、持っていないかで大きく変わります。

住宅ローンを借りようと思っている方は一度は聞いたことがあると思いますが、全期間固定金利型住宅ローン「フラット35」を提供している住宅金融支援機構が、住宅ローン「フラット35」を利用した方を対象にデータを集計して公表していますので、そちらのデータを確認してみます。

【土地を持っていて注文住宅を建てたデータ】
都道府県延床面積(㎡)敷地面積(㎡)建設費(万円)建築費坪単価(万円/坪)
神奈川県127.5193.33,663.994.8
全国129.4305.03,312.284.5

住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」調べ

土地を持っていて注文住宅を建てた場合の建設費の全国相場は3,3312.2万円で、神奈川県では3,663.9万円になります。

【土地を購入して注文住宅を建てたデータ】
都道府県延床面積(㎡)敷地面積(㎡)建設費(万円)建築費坪単価(万円/坪)土地取得費(万円)建設費と土地取得費合計(万円)
神奈川県105.9151.02,545.279.32,267.74,812.9
全国113.3218.12,663.377.61,291.43,954.8
【土地取得費】
土地取得費は土地取得予定の購入予定額、あるいは取得済みで取得した際の実際の購入金額となります。

こちらは、新たに土地を購入して注文住宅を建てた方のデータになります。

建設費の全国相場は2,663.3万円で、神奈川県では2,545.2万円になります。土地あり・土地なしでは、3,663.9万円-2,545.2万円=1,118.7万円も建設費に差があります。

また、敷地面積を見ると土地あり・土地なしでは約100㎡も差があります。土地の坪単価が高ければ高いほど注文住宅にかけるお金が抑えられる傾向にありますので、土地をもっているかいないかで大きく変わってきます。

このようにトータルで土地代が占める割合が高いほど、注文住宅にかけれるお金が少なくなることがわかります。

なお、フラット35利用者調査データの「建設費」は建物を建てるための工事費となります。建築着工統計・住宅着工統計データの「工事費予定額」も明確な定義はないですが、同様の意味合いになるかと思います。

神奈川で注文住宅を建てる際にかかるお金は工事費だけではありません。

家を建てるのにかかる全体の費用のことを「総費用」といいます。総費用の内訳は、大きく分けると「本体工事費」「付帯工事費」「諸費用」の3つに分類されます。

総費用 = 本体工事費 + 付帯工事費 + 諸費用

ここでいう「建設費」というのは、「本体工事費」と「付帯工事費」の合計額となります。

建設費 = 本体工事費 + 付帯工事費

これら「本体工事費」「付帯工事費」「諸費用」の3つの項目については、おおまかな割合がありますので、建設費の相場から戸建て住宅を建てるのにかかる全体の費用を算出することもできます。

注文住宅費用の内訳については、「注文住宅費用の内訳と押えておくべき4つのポイント」で詳しく解説していますので、ご確認ください。

まとめ

神奈川県の注文住宅の相場について解説してきました。神奈川県では、人口も多い横浜市が一番人気のあるエリアですが、建築費相場としても2,000万円台で注文住宅を建てることができる区もあります。

東京都から近い川崎市のほとんどの地域では、平均を大きく上回る金額になっていました。

構造別の割合としては、木造が83.9%、鉄骨造が15.6%、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造が0.5%の割合で、木造が一番多く建てられています。

尚、建設費の相場は実は地域ではなく、基本的に年収でおおかた決まってきます。こちらについては、「年収別注文住宅の相場と年収から予算を算出する3つの方法」でまとめていますので、ご確認ください。

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