ハウスメーカーの比較は坪単価相場で判断してはいけない2つの理由とは?

注文住宅をハウスメーカーで建てようと考えている方で、坪単価の相場から比較しようと思ってもあまり意味はありません。

例えば、555万円で注文住宅が建てられると一時話題になったアイダ設計のローコスト住宅や耐震性・耐久性に高い評価を得ているレスコハウスのようなコンクリート住宅では、そもそもコンセプトや建築材料が違いますので、提供しているハウスメーカーの商品には坪単価に大きな開きがあります。

また、1つのハウスメーカーでも低価格帯・中価格帯・高価格帯とタイプを分けて提供している住宅建設会社もあるので、一概に坪単価の相場はこれぐらいですと決めつけることは難しいのです。

そんな中、ハウスメーカーや工務店のチラシや広告によく「注文住宅坪単価40万円!」といったような安い坪単価をアピールするものもありますが、「このハウスメーカーの坪単価が他の相場より断然やすいからここにしよう」と坪単価で判断するのも危険です。

今回は、注文住宅を建てるハウスメーカーの坪単価の相場や、どういったところを気を付けてハウスメーカーを選べばいいのかを詳しく解説していきます。

ハウスメーカーとは?

ハウスメーカーとは、日本国内で幅広く展開している住宅建設会社に対する呼称です。厳密には、どういった住宅建設会社がハウスメーカーになるか決まりはありませんが、少数の都道府県で展開している住宅建設会社は「ハウスビルダー」とも言われます。

規格化・工業化した注文住宅の印象がありますが、現在は各ハウスメーカーとも差別化するために個性的な家やこだわりの強い家、二世帯住宅など顧客のニーズに合わせた提案をするところが多くなっています。

ただし、その分費用は割高になることが多く、予算オーバーしてしまうことも少なくありません。他にもハウスメーカーでは、耐震性能を高めるための耐震実験など、安全で強い家づくりにも力を入れているところもあります。

尚、ハウスメーカーは全国に多数ありますが、代表的なものを挙げると以下になります。

  • 大和ハウス(ダイワハウス)
  • 積水ハウス
  • 住友林業
  • 住友不動産
  • ヘーベルハウス
  • セキスイハイム
  • パナソニックホームズ(パナホーム)
  • 三井ホーム
  • タマホーム
  • ミサワホーム
  • トヨタホーム
  • フジ住宅
  • 日本ハウスホールディングス
  • スウェーデンハウス
  • クレバリーホーム
  • サンヨーホームズ
  • ヤマダ・エスバイエルホーム
  • アキュラホーム
  • 東急ホームズ
  • 大成建設ハウジング
  • 三菱地所ホーム
  • アイフルホーム
  • アエラホーム
  • セルコホーム
  • 菊池建設
  • ユニバーサルホーム
  • 土屋ホーム

ハウスメーカーの坪単価の相場

こちらは、ハウスメーカーの坪単価の相場について、各サイトでまとめていたものを表にしたものです。

ハウスメーカー名Aサイトの坪単価(万円)Bサイトの坪単価(万円)Cサイトの坪単価(万円)Dサイトの坪単価(万円)
大和ハウス(ダイワハウス)40~8055~6562~7540~80
積水ハウス50~8050~8058~8050~80
住友林業40~8070~8070~8240~80
ヘーベルハウス65~9065~7069~7865~90
セキスイハイム65~7565~7563~7765~75
ミサワホーム65~7565~7564~7665~75
パナソニックホームズ(パナホーム)50~8070~8068~8250~80
三井ホーム55~8070~8062~7955~80
タマホーム25.8~6030~5537~4824.8~60

ハウスメーカーが建てる注文住宅の坪単価相場は、細かく公表されていません。各サイトで掲載されている坪単価の相場を見ても同じ範囲のものもあれば、大きく違うものもあります。

例えば、ミサワホームの坪単価相場は65~75万円とされていますが、今は販売されていないミサワホームの「LIMITED25」は、坪単価なんと25万円という格安の価格帯で量産企画工業化住宅として注目を浴びました。

他にもミサワホームでは、高価格帯の「センチュリー」「ジニアス」やリーズナブルな「スマートスタイル」といったブランドも展開しており、一概にもミサワホームで建てられている注文住宅の坪単価相場が65~75万円というわけではありません。

注文住宅の坪単価の相場から予算オーバーとすぐにあきらめるのは時期尚早です。ハウスメーカーのメリットは、いくつかの価格帯に分けて提案できる提案力がありますので、絶対に今の予算では無理と思うのではなく、限られた予算の中でよい提案をしてくれるハウスメーカーを探すようにしましょう。

坪単価の落とし穴で相場が変わる

注文住宅を建てる際にハウスメーカーの坪単価から相場を確認するのは、とても簡単な比較方法の1つです。しかし、それは坪単価の算出方法がすべてのハウスメーカーで統一されていればの話です。

残念ながら坪単価の算出方法はハウスメーカーによってまちまちで統一した基準というものはありません。そういう意味では、ハウスメーカーの坪単価相場を比較すること自体あまり意味のないものになってしまいます。

ハウスメーカーの比較をしたい場合は、まずは坪単価とはどのようなもので、どういう形で算出されているのかを理解しましょう。

坪単価とは?

坪単価とは、建物の床面積1坪に対してどれぐらいの建設費がかかったのかを算出したものです。床面積の1坪を㎡に換算すると約3.3㎡となります。

【坪単価】
坪数 = 延床面積 ÷ 3.3㎡
坪単価 = 建物の本体価格 ÷ 坪数
【延床面積】
延床面積は、建物の各階の床面積を合計した面積になります。
例えば、1階が100㎡で2階が80㎡であれば、延べ床面積は100㎡+80㎡=180㎡となります。
100㎡ + 80㎡ = 180㎡

例えば、延床面積180㎡の注文住宅を建てる際にかかった本体価格が2,500万円の場合は、以下のように計算されます。

【延床面積180㎡、本体価格2,500万円の坪単価】
坪数 = 180㎡ ÷ 3.3㎡ ≒ 54.5坪
坪単価 = 2,500万円 ÷ 54.5坪 ≒ 45.8万円/坪

よく1坪の面積は畳2枚分と言われますが、畳のサイズは地域によってさまざまです。1坪の面積が畳2枚分というのは、愛知・三重・岐阜の中京地方で普及している中京間の畳のことを指しています。

【中京間(三六間)】
畳サイズ: W909mm × D1,818mm
畳1枚分面積: 909mm × 1,818mm ≒ 1.65㎡
畳2枚分面積: 1.65㎡ × 2 = 3.3㎡ = 1坪

延床面積と施工床面積では坪単価が変わってくる

注文住宅を建てるハウスメーカーによって坪単価の算出方法が異なるとお話しましたが、その要因として挙げられるのは「床面積の範囲」と「本体価格に含まれる範囲」の2つです。

床面積の範囲

延床面積は各階の床面積の合計ですが、玄関ポートやベランダ・バルコニーの先端から2mまでの範囲、吹き抜け部分、ロフト、小屋裏収納は床面積に含まれません

ハウスメーカーの坪単価には、この床面積に含まれない面積が含まれて計算されているものもあります。

この床面積に含まれない面積を含んだ面積を「施工床面積」と言い、この延床面積と施工床面積のどちらかを採用することで坪単価が変わってきます。

なぜ施工床面積を利用するハウスメーカーがいるかというと、施工床面積は延床面積より大きいため、坪単価が安くなるからです。

皆さんが注文住宅の坪単価相場でハウスメーカーを比較しているのであれば、もちろん坪単価が安いところを選ぼうとしますよね。

ハウスメーカーもそういった心理を理解しているので、あえて延べ床面積ではなく、施工床面積を利用して坪単価を安くみせかけて住宅建設会社もあります。

ハウスメーカーの坪単価で比較する場合は、まずは坪単価で使用される面積がどの範囲のものなのかチェックすることが大切です。

本体価格に含まれる範囲

坪単価で利用される注文住宅の本体価格は一般的に建物だけの価格を指し、外構工事や屋外設備の工事などは含まれないことが多いです。

この注文住宅の本体価格は明確にどこまでの項目を含めるのか決まりがないため、純粋な建物だけの価格であったり、外構工事を含めた価格であったり、ハウスメーカーによってまちまちです。

広告やチラシでは、小さな文字で以下のようなに書かれているものもありますので、どの範囲までの金額が含まれるのかを確認し、トータルでどれぐらいの費用がかかるのかチェックすることが大切です。

外構費・水道負担金・消費税込
プラン中の外構及び植栽、屋外の給排水工事費、特殊基礎、水道加入金、屋外の電気工事費は価格に含まれております。ローン手数料・登記料及びその他の諸費用は別途となります。
プランの価格には太陽光発電システムが含まれます。なお、太陽光発電システムは2013年製のため、固定買い取り制度の対象外となります。
棟上げ工事、内装工事、標準基礎工事などは当社標準工事により施工し販売価格に含まれております。屋外の電気・ガス・給湯器・給排水の配管・配線工事、造園・門柱・門扉の外構工事及びエクステリア工事、特殊基礎、地番改良工事等、浄化槽、旧家屋の解体工事費用は含まれません。

そして、ハウスメーカーの坪単価で比較する場合は、トータルの費用と延床面積から本当の坪単価を算出して比較するようにしましょう。

このように坪単価の相場というものは、ハウスメーカーの姿勢次第でいくらでも変わることができます。坪単価がいくらの範囲でと判断するよりは、どういった部分が坪単価に大きな影響を与えるのかをしっかり理解することが大切です。

そうすることで、予算内に抑えるためにどういう風にすればよいか頭の中で考えることができます。

坪単価に与える要因やハウスメーカーではなく各都道府県から見た坪単価相場については、「注文住宅の坪単価別相場と坪単価について知らないと損をする3つのこと」にまとめていますので、ご確認ください。

坪単価相場は、この「床面積の範囲」と「本体価格に含まれる範囲」で大きく変わりますので、注意しましょう。

ハウスメーカーの比較は予算を統一すること

最初に挙げたハウスメーカーは一部の住宅建設会社で全国には多くのハウスメーカーがあります。その中から1社に絞るという作業はとても大変な作業です。

ハウスメーカーによって、得意とする構造や工法、プラン内容など様々ですので、どれがいいと思っても比較するのが大変で判断できずにいる方がとても多いです。

例えば、積水ハイムに相談してだしてもらったプランが要望にあった内容に沿っていても予算を大幅に超えている場合もあります。そういう意味ではプランから選ぶという選択肢も必ずしもいいとは言えません。ましてや、坪単価で決めるのもあまり意味のないことです。

では、どのようにしてハウスメーカーを決めるかというとまずは予算を固定してください。

例えば、予算が2,500万円であれば、8割ぐらいの2,000万円が予算でそれ以上は出せないといった感じでハウスメーカーに宣言します。予算の8割ぐらいにしているのも、詳細を詰めていけば、ほとんどの場合で予算オーバーしてしまいます。

予算オーバーの場合は、部屋数を減らしたりグレードや設計変更など妥協しなければいけません。そうなるとどうしても最初にハウスメーカーから提案されたプランより見劣りしてしまいますので、なるべく予算オーバーにならないよう担当者から聞かれた8割ぐらいの予算を申告するようにしましょう。

また、ハウスメーカーは1社ではなく同じ予算やプランの要望で複数のハウスメーカーに同時に提案してもらいましょう。

予算を固定すれば、まずはその予算が基準となりますので、各ハウスメーカーが提案してきたプランを見て、いいと思ったものがあればそのハウスメーカーと話を進めましょう。

ハウスメーカーの坪単価の相場の範囲内でなくても担当者からはそれなりに提案してきます。プラン内容があまりにもかけ離れているようならその時点で除外したらいいだけなので、どこの会社に決めるか迷われているのであれば、予算を固定してプランの提案力で判断するのも1つの方法です。

ただし、先ほどお話したように出された見積金額の「本体価格に含まれる範囲」はハウスメーカーによってまちまちです。

予算は固定でも含まれている範囲が異なれば、あとあと追加費用がかかることもありますので、この家を建てるのに必要なトータルのお金はいくらになるのか総額で判断しましょう。

また、複数のハウスメーカーに依頼するのも大変だという方もいると思いますが、112万人が利用しているハウスメーカー一括プラン提案サービスというのもあります。

こういった一括サービスを利用すれば、こちらが提示した条件で複数のハウスメーカーからプランの提案がありますので、手間や時間がかかりません。

また、一括サービスでは「間取りプラン」「資金計画」「土地探し」を無料提案してくれますので、トータルでサポートが受けられるメリットもあります。

ハウスメーカーを選んだら見積書は必ずチェック

注文住宅をハウスメーカーに依頼する場合の相場は、これまで説明してきたように一概に相場だけで高い安いということは言えません。

予算を統一することで、プラン内容などを比較することができます。複数のハウスメーカーを検討して1社のハウスメーカーを決定したら、建築材料や設備を具体的にどういったものにするか詳細をつめて本設計に移り、正式な見積書を作成してもらいます。

そして提出された見積書は必ず疑ってチェックしてください。見積書を細かくチェックすれば、提出された見積金額より下がる可能性もあります。どのように見積書が作られているか見積書の裏側については「ハウスメーカーや工務店の見積書は絶対に信じてはいけない」で詳しく解説していますので、ご確認ください。

また、見積書を詳しくチェックしたことで、見積金額が下がった事例も「400万円の見積金額から200万円まで減額させた見積査定の全貌公開」で紹介していますので、こちらも合わせて参考にしてください。

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