カーポート屋根材の種類と選び方の4つのポイント

カーポートを選ぶときに重要になってくるのが、屋根の素材です。

カーポートの屋根材には、いくつか種類がありそれぞれに特徴があります。

どの屋根材にもメリットデメリットはありますので、カーポートを選ぶ際に重視している点を考慮して、選択するようにしましょう。

こちらでは、カーポートの屋根材の種類や特徴、選び方のポイントについて、わかりやすく解説しています。

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カーポート屋根材の種類

カーポートの屋根材に使われる素材は、主に以下の5つの種類があります。

  • ポリカーボネート
  • 熱線遮断FRP板
  • アルミ樹脂複合板
  • スチール折板(ポリカ折板)
  • 波板

ポリカーボネート

ポリカーボネートとは 『プラスチック素材の一つで、耐衝撃性、耐熱・耐寒性、透明性、加工性にすぐれた素材』 で、「ポリカ」や「PC」と省略して呼ばれることもあります。

ポリカーボネートは、衝撃強度が高く割れにくい特徴があり、その強度はガラスの約200倍、アクリルの約30倍、硬質塩化ビニルの約20倍の強さがあります。

耐熱・耐寒性が高く、-100℃~130℃でも高い耐性を持っており、真夏の暑さや冬の寒さでも耐えるため、カーポートの屋根材に適しています。

LIXIL・YKKAP・三協アルミの大手メーカーが提供しているカーポートの屋根材の多くは、このポリカーボネートです。

熱線吸収ポリカーボネート・熱線遮断ポリカーボネート

ポリカーボネートの中には、特殊なコーティングをした赤外線を半減する屋根材もあります。

LIXILでは「熱線吸収ポリカーボネート」、YKKAP・三協アルミでは「熱線遮断ポリカーボネート」と呼ばれており、暑さの原因となる赤外線の熱量を半減し、真夏の車内温度の上昇を抑える効果があります。

熱線吸収アクアポリカーボネート・熱線吸収防汚ポリカーボネート

ポリカーボネートの中には、光触媒により汚れ付着防止する屋根材もあります。

LIXILでは「熱線吸収アクアポリカーボネート」、三協アルミでは「熱線吸収防汚ポリカーボネート」と呼ばれており、太陽光と降雨により、雨が汚れを浮かせて流し落とすことができる機能的な屋根材です。

ポリカーボネートの詳細についてはicon-book カーポートの屋根材「ポリカーボネート」の特徴と3大メーカーの比較 】で詳しくまとめていますので、ご確認ください。

熱線遮断FRP板

FRPとは、ガラス繊維と樹脂を組み合わせた繊維強化プラスチックのことです。

カーポートの屋根材以外にお風呂の浴槽でよく利用されている素材です。

熱線遮断FRP板は、暑さの原因となる赤外線の熱量を半減し、真夏の車内温度の上昇を抑える効果もあります。

アルミ樹脂複合板

アルミ樹脂複合板は、表面はアルミで、樹脂心材を使用した複合板のことです。

熱に強く、燃えにくい素材で防火性能に優れています。

紫外線も熱線もほぼ完全にカットするため、ポリカーボネートや熱線遮断FRP板よりも熱線カット率・UVカット率が高い素材でもあります。

スチール折板(ポリカ折板)

スチール折板は、積雪が多い積雪地域でよく使用される屋根材です。

台風の強風にも強い屋根材で、直射日光もほとんど当たらないため、車を守ることができます。

スチール折板以外にも透明のポリカーボネートの折板もあり、主に採光のために利用されます。

YKKAPでは、スチール折板とポリカーボネート折板を提供していますが、ポリカーボネート折板単体での利用は不可で、スチール折板と組み合わせて使用します。

波板

最近はあまり見かけなくなりましたが、昔のカーポートの屋根材は波板が主流でした。

波板はホームセンターで売られており、価格も安く手に入りやすい屋根材です。

波板には、主に以下の5つの種類があります。

  • 塩ビ波板
  • ガラスネット入り塩ビ波板
  • カラートタン波板
  • ポリカーボネート波板
  • ガルバリウム波板

塩ビ波板は、硬質塩化ビニル製の素波板で、昔のカーポートの定番といえば、この塩ビ波板でした。

安価で手に入れやすく、挟みでもきれるため加工もしやすく、日曜大工などのDIYでく使われる屋根材です。

ガラスネット入り塩ビ波板は、特殊なガラス繊維ネットを挟んで強化した硬質塩化ビニール素材でできた波板です。

塩ビニールよりももろくなりにくく、耐候性に強い屋根材です。

トタン波板とは、鋼鈑に亜鉛メッキを施した亜鉛めっき鋼板のことで、軽量で安価なため、金属屋根の定番として利用されてきました。

カーポートの屋根材を選ぶポイント

屋根材を選ぶ際に重要になってくるポイントは以下の4つです。

  • 地域
  • 屋根の機能
  • 耐用年数
  • 価格

地域

屋根材は車を守る重要な役割があります。

車を守る上で考えなければいけないのが、積雪風圧による被害です。

カーポート販売しているメーカーでは、カーポートの強度として「耐積雪強度」「耐風圧強度」の2つが設定されています。

耐積雪強度

耐積雪強度は、積雪に耐えられる強度で、30cm・50cm・100cmといったように適切な厚みでどれぐらい強度があるのか表現されています。

地域の積雪量については、気象庁の「 積雪の深さ一覧表」で地域の積雪量を公開していますので、カーポートを設置する地域のどれくらいの雪が積もるのかをチェックしましょう。

耐風圧強度

耐風圧強度は、風圧に耐えられる強度で、38m/s・42m/s・54m/sといったように風速でどれぐらい強度があるのか表現されています。

ちなみに2019年い関東に大きな被害をもたらした台風19号の最大風速は55m/sです。

数字の上では耐風圧強度38m/sのカーポートは台風が直撃するともたないということになりますが、特に台風がよく通る秦の地域は耐風圧強度の高いカーポートを選択したほうがよいです。

地域の最大風圧については、気象庁の「 日最大瞬間風速一覧表」で地域の最大風速を公開していますので、カーポートを設置する地域のどれくらいの数が使うチェックしましょう。

屋根の機能

屋根材は車を守る重要な役割がありますが、車を直射日光に当てると塗装や色あせ、車内シートの日焼けが起こります。

これらは紫外線の影響で起こるものです。

単に雨ざらしにならなければ特に気にしない方はいいですが、塗装や色あせ、車内シートの日焼けなどを防止したい方は、紫外線をカットする屋根材がおすすめです。

紫外線をほぼ100%カットする屋根材は以下の4つです。

  • ポリカーボネート
  • 熱線遮断FRP板
  • アルミ樹脂複合板
  • スチール折板(ポリカ折板)
  • 波板(カラートタン・ポリカーボネート・ガルバリウム)

塩ビ製の波板は、紫外線に弱く脆い特性があるため、塗装や色あせ、車内シートの日焼けなどを防止したい方は、塩ビ製以外のものを選択しましょう。

耐用年数

カーポート工事には、何十万円という費用がかかるため、簡単に取替えが出来ないため、なるべく耐用年数の長いカーポートを選びたいと考える方も多いです。

大手メーカーが販売しているカーポートの耐用年数は概ね10年ですが、15年以上持っているカーポートもあるので、一概に何年とは言い切れません。

ただし、塩ビ波板の耐用年数は2~3年、ガラスネット入り塩ビ波板は4~5年、・カラートタン波板は5~7年と短いです。

その分、格安とういこともありますが、修理や取替えに手間を掛けたくない場合は、費用がかかっても耐用年数の長い屋根材を選択したほうがおすすめです。

価格

価格については、屋根材によってピンキリです。

波板は、DIYでカーポートを作る方がよく選ぶ素材だけあって、1枚数千円とメーカーが販売しているものよりもかなり格安です。

メーカーの中から選ぶ場合は、シリーズによって価格が変ってきますが、カタログを確認すると屋根材価格は、「屋根材使用加算額」で表記されることが多いです。

例えば、ポリカーボネート屋根材が426,400円で、熱線吸収ポリカーボネート屋根材を仕様すると「+7,900円」で

426,400円+7,900円=434,300円

が、熱線吸収ポリカーボネート屋根材の価格となります。

アルミ樹脂複合板も同様で、一般的にで言えば「ポリカーボネート<熱線遮断FRP板<アルミ樹脂複合板」の順に値段は高くなります。

建築士・宅地建物取引士・建築積算士・被災建築物応急危険度判定士・SEOコンサルタント

分離発注で家建築。
「気密?知らん。気密は秘密」と笑ってギャグを飛ばすおじいちゃん大工さんたちと独学で高断熱高気密住宅を建ててみた。
【結果】
C値:0.0(中間時:0.025、完成時:0.006)

気密処理はすべて自分で行いました。
丁寧に気密処理をすれば、素人がやってもしっかり気密が取れます。

Arduino・RaspberryPi・EPS32など電子工作が好き。
室内環境をフルオートで管理するのが目標。
月100万PV↑サイト運営とかSEO対策も得意。(証拠
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