注文住宅のキッチン価格相場とキッチンを選ぶポイント

注文住宅を建てる際に特に女性の方がこだわるのがキッチンです。もちろん料理好きな男性もいらっしゃいますが、キッチンの設備や仕様を選ぶときは女性の意見が多く反映されます。

キッチンにはL字型やI字型、アイランド型などいろいろな形状がありますが、それぞれメリット・デメリットもありキッチン価格相場もさまざまです。

家の大きさによってはお気に入りのシステムキッチンを入れるとリビングが狭くなり生活しづらい空間となることもあるので、注文住宅でキッチンを選ぶ際には部屋の間取りや広さに合わせたキッチンを選びましょう。

今回は、キッチンの種類や各キッチンメーカーのシステムキッチン価格相場を紹介していきます。

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キッチンの種類

キッチンを大きく2つに分けると壁面に付けた壁付キッチン(クローズキッチン)とキッチンで作業をしているときに、ダイニングやリビングが対面になるような作りの対面キッチン(オープンキッチン)があります。

壁付キッチン(クローズキッチン)は、ダイニングやリビングを背にするのでコミュニケーションがとりづらいというデメリットがありますが、壁面に調理するスペースをまとめることができるので、料理に集中したり料理好きな方が好まれます。

注文住宅でも壁付キッチン(クローズキッチン)を選択されることが多いです。

対面キッチン(オープンキッチン)は、ダイニングやリビングが対面になるので、キッチン側からの見晴らしがよく解放感があります。コミュニケーションも取りやすいですが、キッチン周りが見えやすいので生活感があまりでないよう常に整理整頓が必要となります。

また、キッチンの形状については、以下の5つのタイプがあります。

  • Ⅰ型キッチン
  • L型キッチン
  • Ⅱ型キッチン
  • アイランドキッチン
  • ペニンシュラキッチン

Ⅰ型キッチン

I型キッチンは、シンクや調理台・コンロが壁面に横一列に並んだシンプルなキッチンのことを言います。

このI型キッチンは日本で一番よくみられるタイプで賃貸住宅でもよくみかけるキッチンです。

I型キッチンは基本平行移動だけなので動線の効率もよく移動するスペースの幅を確保すればとても使いやすいキッチンで、注文住宅を建てる際にどうしても広くスペースがとれない場合は、このI型キッチンがオススメです。

L型キッチン

L型キッチンは、シンクとコンロが90度になっていて天板がL字型になっているキッチンのことを言います。

I型キッチンは横移動で動線の効率がよいとお話しましたが、L型キッチンは90度の移動が基本なので、I型キッチンよりも移動距離が少なく済みます

収納スペースも確保できますが、L型のコーナー部分がデッドスペースになりやすいのがデメリットではあります。

注文住宅を建てられる方で、L型キッチンにするスペースが取れないといった話や対面キッチンの方が子供たちの様子が見えるからそちらがいいといった意見もあります。

L型キッチンは、短い面を壁側に設置して長い面を対面にすることも可能なので、配置する工夫をすればL型でもうまく設置することができますので、ハウスメーカーや工務店、建築設計事務所の設計者に間取りプランを相談してL型が置けるか相談してみましょう。

Ⅱ型キッチン

II型キッチンは、セパレート型キッチンとも呼ばれますが、壁側にコンロを対面側にシンクといったようにそれぞれのキッチンカウンターが2列に平行して並んでいるキッチンのことを言います。

II型キッチンは、キッチンカウンターが2台あるので、キッチン下の収納スペースを十分確保できます。

動線も180度回転が基本になるので、移動距離が短く済みますが、広いスぺースが必要となります。

注文住宅でII型キッチンを選ばれる方は、キッチンスペースが広く使いやすいという点をよく挙げられます。

もちろんそれだけ他のスペースが狭くなるということですが、キッチンに重きを置かれる施主さんは、注文住宅を建てる際に比較的II型キッチンなど対面キッチンを選択される方が多いです。

アイランドキッチン

アイランドキッチンのアイランドは、島のことで壁から離れた場所にシンクや調理台・調理機器を配置したキッチンのことを言います。

壁面に設置していないので解放感があり調理スペースが広いのが特徴で複数人で料理することもできます。

しかし、アイランドキッチンが配置できるだけの広いスペースが必要なので、広く取れない場合はリビングが狭くなることもあります。また、キッチンが丸見えなので、常にきれいにしていないと生活感まるだしになってしまいますので、片づけ下手な人は不向きかもしれません。

注文住宅を建てる際に、おしゃれなアイランドキッチンがいいとおっしゃる方も多くとても人気のあるタイプですが、小さなお子さんがいる方はどちらからでもお子さんがキッチンに入れますので、料理をしている時は注意が必要です。

ペニンシュラキッチン

ペニンシュラキッチンのペニンシュラは半島のことで、アイランドキッチンが壁面に設置していないのに対しペニンシュラキッチンは、片面だけ壁に設置しているキッチンのことを言います。

ペニンシュラキッチンも対面キッチンなので、リビングにいる家族とのコミュニケーションや子供の様子が見ながら安心して料理をすることができます。

また、壁面に接していることからレンジフードを配置する方が多いですが、設置できる種類が豊富なので自分好みのレンジフードを設置することもできます。

しかし、アイランドキッチンも同様ですが、収納スペースが不足しがちになりますので、別に収納スペースを確保する必要があります。

注文住宅でもテーブルカウンターにして椅子を並べればバーカウンターに様変わりといったことがよく紹介されます。

システムキッチンとセクショナルキッチン

ここまでキッチンの形状について説明しましたが、キッチンには組立によってそれぞれのパーツが独立しているセクショナルキッチンとワークトップと呼ばれる天板でパーツが一体となっているシステムキッチンがあります。

セクショナルキッチンとは

セクショナルキッチンとは、シンク、調理台、コンロ台、吊戸棚などがそれぞれ独立した部品となっており、それを組み合わせて配置するキッチンのことを言います。

セクショナルキッチンはそれぞれが独立していますので、交換したいパーツがあったら簡単に交換ができるのがメリットの1つです。

システムキッチンとは

システムキッチンとは、ワークトップと呼ばれる1枚板の天板にシンク・調理台、コンロ台を設置してキャビネットなどの収納棚やレンジフードなどキッチンでの作業で必要なパーツを組み合わせて一体にしたキッチンのことを言います。

1枚板の天板ですので、継ぎ目がなく掃除もきれいに作業できますが、一体型となっているので基本的に部分的に交換することができないデメリットがあります。

注文住宅でキッチンを検討される方はセクショナルキッチンかシステムキッチンかのどちらかを選ぶことになりますが、今回はキッチンメーカー別でシステムキッチンの価格相場を見ていきます。

キッチンメーカー別のシステムキッチン価格相場

注文住宅を建てる場合、キッチンの価格相場を知りたい方も多いと思います。キッチンの組立はセクショナルキッチンとシステムキッチンがありますが、セクショナルキッチンでは組み合わせたが多数でキッチンの価格相場の比較がとても難しいです。

今回は、各キッチンメーカーが提供しているシステムキッチンのシリーズ別で価格相場を割り出しています。しかし、キッチンの場合は値引きが非常に多いので、それでも相場に差がでてしまいます。

あくまで参考相場ですので、注文住宅を建てる際には、ハウスメーカーや工務店にどれぐらいの金額で仕入れられるかを聞いてみましょう。

市場で販売されているキッチンがあれば施主支給で購入するのも1つの方法です。注文住宅の費用を抑える方法としても紹介される内容ですが、施主支給は責任の所在があいまいになることもあるので、注意が必要です。

LIXIL(リクシル)

Screenshot of www.lixil.co.jp

LIXILは、新築・リフォームの建築材料やシステムキッチンなどの設備機器を幅広く扱っている建築材料・住宅設備機器業界最大手の企業です。LIXILの特徴は流行のデザインを早くからラインナップされるといったデザイン性や収納力が高いキャビネットなどが評価されているキッチンメーカーです。

料理を楽しむキッチン「リシェルSI」

リシェルSIは、料理を楽しむキッチンをコンセプトに料理する際の道具の出し入れや食器洗い・お手入れなどキッチンでの作業を直下天気に使いやすく自然な使い心地を追求したシステムキッチンです。

リシェルSIの販売価格の相場は80万円~210万円となります。

生活を楽しむキッチン「リシェルPLAT」

リシェルPLATは、美しく洗練されたデザインで、まるで家具のようの個性的なインテリアにもなじむシステムキッチンです。キャビネットや機器の組み合わせの自由度も高く部屋の間取りにぴったりのサイズやレイアウトにすることができます。

リシェルPLATの販売価格の相場は110万円~170万円となります。

Panasonic(パナソニック)

Screenshot of sumai.panasonic.jp

Panasonicは、システムキッチンだけでなく、太陽光発電・蓄電システム、スイッチなどの電気設備、照明器具、バスルーム、トイレといった多くの住宅設備を販売しており、更に産業機器・通信機器・環境関連機器などの電気機器を中心に多角的な事業を展開している企業です。

Lクラスキッチン

Lクラスキッチンは、見た目だけのデザインやうわべの便利ではなく、心が満たされる時間を提案するシステムキッチンです。

Lクラスキッチンの販売価格の相場は75万円~120万円となります。

ラクシーナ

ラクシーナは、ワイドに広がるシャワー水栓やお手入れが簡単で汚れやキズに強いスゴピカ素材のシンク、コンロの手前にちょっとしたスペースを確保した使いやすさなど利便性を追求したシステムキッチンです。

ラクシーナの販売価格の相場は70万円~180万円となります。

リビングステーションV-style

リビングステーションV-styleは、シンプルで洗練されたデザインを持ち、扉の柄が38色とバリエーションも豊富で自分だけのシステムキッチンを選択することができます。
3つのコンロが横一列に並んだレイアウトで使いやすさも追求しています。

リビングステーションV-styleの販売価格の相場は50万円~120万円となります。

TOTO(トートー)

Screenshot of jp.toto.com

TOTOといえば、トイレや洗面器などの衛生陶器を思い浮かべる方が多いと思いますが、キッチンの製造販売にも力を入れている企業です。キッチン関連はグループ会社でTOTOハイリビング株式会社が商品を展開しています。

ザ・クラッソ


ザ・クラッソは、透明感ある表情となめらかな手触りにこだわったクリスタルカウンターがキッチンの個性を演出してくれるシステムキッチンです。上部で熱にも強く手入れのしやすいさ使いやすさが特徴です。

ザ・クラッソの販売価格の相場は90万円~250万円となります。

ミッテ

ミッテは、幅広のエアインシャワーで手早く洗えたり、隅の排水溝へ傾斜がついているので水がスイスイ流れ、手間が省ける使いやすさなどスタイリッシュで機能的なシステムキッチンです。

ミッテの販売価格の相場は75万円~150万円となります。

タカラスタンダード

Screenshot of www.takara-standard.co.jp

タカラスタンダードは、システムキッチンやシステムバスなどの住宅設備機器を製造する住宅機器メーカーですが、代名詞といえばホーローです。国内で初めてのホーロー製システムキッチンを開発しホーロー製品の技術は世界でもトップクラスを誇ります。

レミュー

レミューは、マグネット収入や時短調理のために工夫されたシンクなど機能性も重視したシステムキッチンです。収納タイプも足元スライドタイプ・スライドタイプ・扉タイプの3タイプがありお好みにカスタマイズすることができます。

レミューの販売価格の相場は70万円~200万円となります。

エマージュ・リテラ

エマージュ・リテラ は、スキマのないシンクや排水口を採用した料理後のお手入れがしやすい清潔設計となっているシステムキッチンです。ワークトップとシンクの間はスキマがないのでサッと簡単にお手入れができます。

エマージュ・リテラ の販売価格の相場は50万円~130万円となります。

エーデル

エーデルは、お手頃な値段でお手入れも簡単でスタンダードなシステムキッチンです。ホーロー製の扉やキッチンパネルは手入れも楽でマグネットになっているので利便性も高いです。

エーデルの販売価格の相場は30万円~110万円となります。

クリナップ

Screenshot of cleanup.jp

クリナップは、システムキッチンや洗面化粧台などを製造販売する総合住宅機器メーカーです。タカラスタンダードはホーロー製が特徴でしたが、クリナップはステンレス製品に強みを持っていてラインナップの中にもステンレスを全面にだした商品もあります。

セントロ

セントロは、「キッチンを暮らしの真ん中に。」をコンセプトに集いの場を生みだすキッチンにデザインされているシステムキッチンです。デザイン力だけでなく調理から盛りつけ、後片づけまでの一連の作業を効率的に行えるよう設計されており、一切の妥協を許さない洗練されてシステムキッチンと言えます。

セントロの販売価格の相場は100万円~となります。

クリンレディ

クリンレディは、見えない部分まで上質ステンレスを施した高品質のシステムキッチンです。油汚れも排水口へ流れていく流レールシンク、ボタン一つでフィルターとファンを自動洗浄してくれる洗エールレンジフードなど一つ一つの品質が高いシリーズになっています。

クリンレディの販売価格の相場は70万円~となります。

キッチンの選び方のポイント

ここまでキッチンメーカー別のシステムキッチンの価格相場を見てきましたが、50万円くらいのものから100万円を優に超えるものなど色々あります。

皆さんが選ぶポイントとすれば費用はもちろんですが、おそらくデザイン性と機能性の2つから選択するのではないでしょうか。

キッチンは実際に使ってみないとその良さが分かりませんし、逆に不便さも分かりません。注文住宅を建てる時のキッチン選びは将来楽しく生活するためにも重要な要素です。

ただデザインがいいとか、ただ値段が安いだけで判断すると生活の中で毎日ストレスを感じる生活を送らなければいけないかもしれません。

そうならないためには、ハウスメーカーや工務店、建築設計事務所の担当者の話よりキッチンメーカーのプロからのアドバイスをもらうことが一番早いです。

キッチンメーカーの多くは地域にショールームがあります。基本的にショールームで直接購入はできませんので、営業の方もガツガツ営業はしてこないので話も聞きやすいです。

ショールームには色々なシステムキッチンや他の設備機器も置かれていますので、予算や注文住宅の間取りプランを見せたりキッチンで重視することなどを相談してどれがいいかをアドバイスをもらいましょう。

ショールームは、実際にモノが見れますし詳しく話も聞けますので、私もよくショールームにいきます。

いくつかのショールームで話を聞いた上で、自分自身で納得がいくキッチンがあれば、そちらを検討されるとよいかと思います。

建築士・宅地建物取引士・建築積算士・被災建築物応急危険度判定士・SEOコンサルタント

分離発注で家建築。
「気密?知らん。気密は秘密」と笑ってギャグを飛ばすおじいちゃん大工さんたちと独学で高断熱高気密住宅を建ててみた。
【結果】
C値:0.0(中間時:0.025、完成時:0.006)

気密処理はすべて自分で行いました。
丁寧に気密処理をすれば、素人がやってもしっかり気密が取れます。

Arduino・RaspberryPi・EPS32など電子工作が好き。
室内環境をフルオートで管理するのが目標。
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